道の指定有形文化財 厳島神社本殿など2件 今回で合計87件に(道・道教委 2018-03-30付)
増毛町の厳島神社本殿
道教委は二十八日、増毛町の建造物「厳島神社本殿」と絵画「厳島神社奉納絵馬」七点の二件を道指定有形文化財に指定することを決定した。今回の指定で、道指定有形文化財は合計八十七件となる。
今回の二件について、二月下旬開催の教育委員会会議で道文化財保護審議会に諮問することを決定。同審議会は三月中旬、道教委に対して有形文化財への指定を答申した。その後、二十八日に開かれた教育委員会会議で有形文化財の指定を決定した。
有形文化財(建造物)として指定された厳島神社本殿は明治三十四(一九〇一)年に建てられ、組物と彫刻で豊かに装飾された社殿。屋根は、中央部を凸形、両端部を凹形の曲線状にした唐破風を付けた入母屋となっており、創建より覆屋で保護されてきたことから極めて良好な状態で、創建当初の建築形態を伝えている。
また、創建を手がけた棟梁や彫刻師らは、越後(新潟県)から来道し、函館の高龍寺本堂の建築にも携わっている。
以上のことから、越後の工人による豊かな装飾が特徴であり、道北地方を代表する歴史的価値が高い社殿として、意匠的に優秀で歴史的価値が高いと認められた。
有形文化財(絵画)として指定された厳島神社奉納絵馬は、近世後半~近代(十九世紀初めから半ば)に製作し奉納されたもの。希少性の高いガラス絵技法の源頼光図や、絹地に彩色を施した天塩国増毛郡秋味大漁図など、百×百七十㌢㍍程度の大絵馬七点。
豊富な水資源に恵まれた増毛町の厳島神社は、地元住民の信仰の対象となっており、海での安全や豊漁の願いを込めた数多くの奉納品が収蔵されている。
中でも七点の奉納絵馬は、これまでの営みを伝えるだけではなく、絵画としての質の高さ、ガラス絵の希少性などを有している。こうしたことから、美術史的観点および文化史的観点で学術的価値が高いと認められた。
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厳島神社奉納絵馬7点が一括で指定された
(道・道教委 2018-03-30付)
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