当別町30年度教育行政執行方針 小学校英語2年前倒しで 義務教育学校の整備推進(市町村 2018-03-30付)
当別町教委・本庄幸賢教育長
当別町教委の本庄幸賢教育長は、三月上旬の第一回町議会定例会で三十年度教育行政執行方針を説明した。学校教育では、三十二年度の新学習指導要領の全面実施を見据えて、三十年度から小学校外国語(英語)を二年前倒しで実施。時数増に対応するため、ALTの増員配置や一貫教育推進英語講師の継続配置に取り組む。また、小学校と中学校が一体となった義務教育学校の整備に当たり、建設予定地など基本的な考え方を七月を目途に整理する。
執行方針の概要はつぎのとおり。
▼学校教育
▽学びの連続性を重視した学力向上
電子黒板、実物投影機を小学一年生の各教室に設置する。これによって、小・中学校のすべての教室への設置が完了する。デジタル教科書についても、中学校は五教科を全学年に、小学校は三年生以上の国語、算数で導入してきている。
併せて、小中一貫教育推進講師を算数・数学、英語で計四人を引き続き配置するとともに、文部科学省や道教委の加配教員を活用し、習熟度別授業、チーム・ティーチング授業など、学力向上に効果的な授業が実践できるよう進めていく。
特別支援教育の充実について、特別支援教育支援員を現在の六人から八人に増員し、支援を必要とする子ども一人ひとりに応じた指導や支援が可能となる体制をつくる。
二十七年度から実施している放課後学習会、土曜学習会、長期休業中の学習支援を充実した取組としていく。
また、児童生徒の読書活動を推進するため、各学校への図書館司書(図書館法による司書)派遣を継続する。
▽豊かな心の育成
本町では、小中一貫教育を実施しており、九年の連続した期間の中で豊かな心を養うこととしている。三十年度から道徳が特別な教科となる中、学習指導要領改訂を見越して、教員の研修に取り組んできたが、学習評価を含めスムーズな授業が展開され、道徳の目的が達成できるよう引き続き、支援・指導をしていく。
このほか、人権擁護委員による人権に関する学びや、小中合同の芸術鑑賞なども実施していく。
▽健やかな体の育成
小中一貫教育の利点を生かし、小学校、中学校間での子どもの情報共有や部活動交流など、九年間で一人ひとりの状況に応じた体力強化、健康増進を行っていく。保健体育を中心とした各校の体力改善プラン、特に一校一実践の取組が全国体力・運動能力、運動習慣等調査の結果にも表れてきていることから、引き続き各学校に対し、指導と支援をしていく。また、スキー、武道などの授業への講師派遣も、学校の求めに応じて進めていく。
▽小学校外国語の先進的取組
小学校外国語(英語)については、新学習指導要領は三十二年度からの実施だが、本町では英語教育を小中一貫教育の柱の一つとすることから、新学習指導要領に基づく小学校外国語(英語)を二年前倒しし、三十年度から実施することにした。
この時数増に対応するために、外国語指導助手(ALT)を増員配置するとともに、町独自の一貫教育推進英語講師を継続配置するなど、これまで以上に学校を支援していく。
なお、一、二年生については、すでに二十六年度からALTを導入した外国語活動を町独自に実施しており、継続していく。
▽学校運営協議会(CS)活動の活性化
二十九年度に当別、西当別の各学区に小中一体の学校運営協議会(CS)を設置した。学校運営協議会は、子どもの成長を支援し、学校を支える組織として今後、大きな役割を果たしていくものととらえているので、教育委員会としても重点的に支援していきたいと考えている。
▽当別らしい食育の展開
二十九年度は、新たな試みとして当別高校家政科や食生活改善協議会との共同で、メニュー開発をはじめとする食育に関する取組を行い、児童生徒の食に対する関心や地場産物への理解を深めることができた。三十年度もこれらの機関との連携を深めながら、当別らしい食育、安全安心でおいしい給食を提供していく。
▼社会教育
▽児童生徒の成長を支援する「学校を核とした地域力強化プラン事業」の実施
これまで、学校教育課、子ども未来課との連携によって、放課後学習会や土曜教室を実施し、学習習慣の定着や自ら学習する態度の育成に努めてきた。三十年度は、国語の強化をねらった講座や、考える力の向上につながる体験、実験の講座を開設するなど、新たな取組を実施していく。
▼子ども・子育て支援
▽幼児教育の充実
現在、民間法人に運営を委託している町立ふとみ保育所について、三十一年度を目途に私立認定こども園に移行する。
▼その他の施策
義務教育学校の設置に当たり、校地(建設地)の選定などの新校舎を整備するに当たり基本的な考え方を七月ころを目途に整理し、つぎのステップに進めていく。
(市町村 2018-03-30付)
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