登別市の30年度教育行政執行方針 英語教育推進計画見直し 地域とともにある学校づくりを(市町村 2018-03-29付)
登別市教委・武田博教育長
【室蘭発】登別市教委の武田博教育長は二月下旬、第一回定例会で三十年度教育行政執行方針を説明した。地域とともにある学校づくりを重点項目に掲げ、これまでの取組の検証・検討を行った上で、学校支援地域本部を地域学校協働本部へと発展させることを説明した。英語教育については、市の小中英語教育推進プログラムの見直しを図り、外国語指導助手を活用することで、子どもたちのコミュニケーション能力の育成や国際理解教育を推進する。
執行方針の概要はつぎのとおり。
▼地域とともにある学校づくり
これまで本市においては、コミュニティ・スクールと学校支援地域本部を設置し、学校と家庭、地域が連携・協力し、地域の教育力を生かして子どもたちを育む教育の推進に努めてきた。
今後は、地域全体の協働によって子どもたちの成長を支える方向性が国から提言されており、これまでの取組を検証するとともに、協働体制の整備などについて検討を重ね、地域学校協働本部へと発展するよう進める。
▼学校教育
これからの学校教育においては、自立した人間として主体的に判断し、多様な人々と協働しながら新たな価値を創造する人材の育成が重要である。
本年度から、これらの理念を踏まえた次期学習指導要領の移行期間に入るので、改訂の趣旨や内容が適切に反映されるよう学校の取組を促していく。
幼保・小・中連携については、これまで市幼保・小・中連携協議会を中心に、情報交流や施設訪問などを通して、それぞれの教育活動への理解を深めてきたが、さらなる連携の強化に向け、教職員の合同研修や、幼児と児童の交流を推進していく。
また、小中一貫教育については、モデル校区での取組の成果や教育フォーラムにおける意見を踏まえ策定した市小中一貫教育基本方針に基づき、義務教育九年間を見通した継続的な指導が推進されるよう促す。
学力の向上については、全国学力・学習状況調査の結果、書くことに関する基礎的な事項や家庭学習の時間などで一定の成果が表れているが、一方では知識・技能を活用する力やテレビ・ゲーム機など様々なメディアとの接触時間などに課題があるので、教育課程課題検討委員会を通して、学習指導の工夫改善を図っていく。
英語教育については、小学校での外国語科の導入に合わせて、市小中学校英語教育推進プログラムの見直しを図るとともに、外国語指導助手を活用し、子どもたちのコミュニケーション能力の育成や外国の文化・歴史への興味を高めることを通して、国際理解教育を推進する。
また、小学校外国語巡回指導教員を活用し、小学校教員の指導力と英語力の向上を図り、英語教育の充実に努める。
教職員の指導力の向上については、多様化する教育課題に適切に対応するため、教育実践研究奨励校に小・中学校十校を指定し、各学校の研究・研修活動を支援していく。
▼社会教育
市民のニーズに合った多様な学習機会の創出と、学習成果を地域活動につなげていく知の循環型社会を目指し、第五次社会教育中期計画に沿った各種施策に取り組む。
ふるさと学習については、市史編さんの中でひも解かれた郷土の歴史や文化を学ぶ機会の充実を図り、市民一人ひとりが地域に誇りと愛着をもち、地域に貢献しようとする意識の醸成を図る。
家庭教育については、家庭教育学級を通して情報提供や学習機会の充実に努めるとともに、市PTA連合会や市校長会と連携を図りながら、家庭におけるメディアとのかかわり方や有効な時間の過ごし方などについて啓発していく。
(市町村 2018-03-29付)
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