札幌市立8校がプレゼンテーション大会 写真や動画で魅力を発信 “見て・聞いて・触れる” 各校紹介VTRや制服試着コーナーも
(市町村 2018-04-05付)

 市立高校プレゼンテーション大会が三月三十一日、札幌駅前通チ・カ・ホ北三条交差点広場で開かれた。札幌市立高校などに通う生徒が学校で取り組んでいる学習活動の成果を発表する初の大会。中学生をはじめとした多くの来場者に、生徒たちが写真や動画を用いて自校の取組などを紹介するなどして、魅力を発信した。

 大会は、札幌市教委主催で、参加を希望した生徒が市立高校で行われている学習活動などを発表するもの。「〝見て・聞いて・触れる〟体感型の成果発表会」をコンセプトに、小・中学生や保護者などに市立高校の魅力を広く発信することなどが目的。

 市教委では、昨年十一月に市立高校コンシェルジュや市教委職員などの大人委員と、市立高校七校と市立札幌開成中等教育学校(後期課程)の高校生委員で構成する実行委員会を設立。これまで大会の企画・運営について協議し準備を進めてきた。

 この日、はじめにオープニングパフォーマンスを実施。札幌市内を中心に活動する二人組アーティストCoco Stretchが、高校生委員の話を聞いて制作した大会テーマソング〝キミと見る未来〟を披露した。また、テーマソングに合わせ、市立札幌大通高校書道部の部員八人が書道パフォーマンスを行った。黒い紙に、白や金色の絵の具を用いて、テーマソングの歌詞を引用した作品をつくり上げた。

 続いて、大会の司会進行を務めた㈱エフエム北海道(AIR―G)の森本優アナウンサーが、大会の概要などを説明したあと、大会実行委員会の富田淳一委員長があいさつ。「ぜひ、たくさん見て、聞いて、ふれていただきたい」と来場者に呼びかけた。

 このあと、ステージ発表を実施。市立高校七校と札幌開成中等教育、市立札幌みなみの杜高等支援学校の生徒がこれまで取り組んできた学習の成果を市民に伝えた。このうち、札幌開成中等教育と札幌大通高が共同で取り組んでいるアニマドーレプロジェクトの発表では、両校の生徒四人が登壇。プロジェクトについて、生産者と消費者をつなぐスペシャリストの育成と食育プロジェクトの確立などを目的に様々な取組を行っていることや、学校で単位として認定されることを説明した。

 また、「お弁当」「広報PR」といった四つのコースに分かれ、商品開発や販売などの体験をしたことを写真・動画を用いて説明。販売コースに参加した生徒は「農業体験をして、生産者の思いを直接消費者に伝えることができた」と述べ「素敵な一年間だった」と振り返った。

 会場では、ステージだけではなく個別のブースでも各校が発表や体験活動、生徒が制作した物品の販売などを行った。市立札幌藻岩高校のフィールドサイエンス部のブースでは、部員が深海の生態系について、スケッチブックに描いた絵や化石などを用いて来場者に説明。二十九年度の部長を務めた中川幹大君は、大会に向けて三週間かけて絵などの準備をしてきたことにふれ「多くの人に興味をもってもらい、昔学芸員をやっていたという人とも交流できてうれしかった」と笑顔を浮かべた。

 また、各校の紹介VTR・ポスターを興味深げに眺める来場者や、制服試着コーナーで高校の制服を笑顔で着用し写真を撮る小・中学生の姿がみられた。

 会場に訪れた中学生のうちの一人は、発表を見て「高校はいろいろなことを研究していると思った」と話し、中学校との勉強や部活の違いに驚いていた。

 ブース発表の高校生委員として準備してきた市立札幌新川高校の市川瀬那君は、委員と一緒に準備を進めてきたことにふれ「みんなで協力しないと、こんなに大きなことはできないと感じた」と話していた。

(市町村 2018-04-05付)

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