壮瞥町30年度教育行政執行方針 個に応じた指導を充実 子の生きる力 地域総がかりで(市町村 2018-04-04付)
壮瞥町教委・田鍋敏也教育長
【室蘭発】壮瞥町の田鍋敏也教育長は、三月上旬に開会した第一回定例会で三十年度の教育行政執行方針を説明した。学習の定着度や望ましい生活習慣の確立に向け、個に応じた成長を促す指導を充実していく方針を示した。コミュニティ・スクールについては、久保内小学校で行われている取組を参考に、地域総がかりで子どもたちの生きる力を育む取組を推進する。
執行方針の概要はつぎのとおり。
◇
▼学校教育
▽社会で生きる力の確実な育成―これからの時代に求められる資質・能力の育成 確かな学力の育成について、全国学力・学習状況調査や公費負担で実施している標準学力調査などをきめ細かく分析し、学習の定着度や望ましい生活習慣の確立に向け、個に応じた成長を促す指導を充実していく。
豊かな心の育成については、三十年度から順次教科化される「特別の教科 道徳」の充実を図り、自尊感情や他者との協働、規範意識や倫理観を育成する取組を進めていく。
▽学びを支える家庭・地域との連携―生活習慣、ふるさとキャリア教育、学校安全
近年、電子メディアとのかかわりが子どもたちに与える影響が大きくなっていることから、家庭での利用に関するルールづくりに向け、関係機関と連携した取組を強化していく。
▽教育環境の整備と学校給食
昨年四月、学校統合によって新しい壮瞥中学校がスタートした。整備後四十年を経過する壮瞥中の望ましい教育環境の整備について、町長部局とともに継続して、検討を進めていく。
また、児童数の減少が顕著となっており、小学校教育の在り方について、検討を行っているが、教育委員会としては、子どもたちにとって、望ましい教育環境づくりを基本として、今後も継続して検討していく。
学校給食については、伊達市へ委託しており、三十年一月からだて歴史の杜食育センターによる運用が始まった。新年度においても、連絡、調整を図りながら適正に執行していく。
▽地域に貢献する高校づくり―農業高校の特色を生かした担い手の育成
壮瞥高校について、新年度の出願者は、一般受験十八人、推薦四人の計二十二人で、うち町内は三人となっている。今春の卒業生は、生きる根源である食と農を学び、勤労観・職業観を育成する教育課程を経て、本年度も生徒全員が進路を確定した。
新年度は、農業クラブ活動をより充実させるとともに、コミュニティ・スクールで参画いただいている学校運営協議会委員の理解のもと、農業実習の充実や地元農業法人などへの就職率を高める取組を推進し、地域が求める人材の育成と、卒業生の力を地域に還元する仕組みづくりを推進していく。
▽コミュニティ・スクールの充実と信頼される学校づくりの推進
新しい学習指導要領の施行を見据え、社会に開かれた教育課程の推進などについては、本町では、久保内小学校において、先駆的に取り組まれている。
新年度においては、こうした取組を範として、すべての学校で推進しているコミュニティ・スクールを基盤として、各学校の教育目標や経営方針を保護者・地域と一層共有し、社会に開かれた教育課程、信頼される学校づくりを推進し、地域総がかりで子どもたちの生きる力を育む社会の形成に向け、取り組んでいく。
▼社会教育
▽生涯学習の推進
親力つむぎ事業を継続するとともに、保育所、健康づくり部局などと連携し、子どもたちとのかかわり方や家庭教育の大切さについて理解を深め、支援する取組を継続し、充実させていく。
(市町村 2018-04-04付)
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