いじめ問題など深刻化防止へ　夏休みにＳＮＳ相談窓口　ＱＲコード記載のカードで周知

（道・道教委 2018-04-19付）

　道教委は、ＳＮＳを活用した相談窓口を夏休み期間中の八月中旬から下旬の十五日間開設する。相談窓口は業者に委託。臨床心理士などが悩みを抱える児童生徒の相談に対応し、問題の深刻化を未然に防止する。命にかかわる緊急性の高い相談については、道教委が関係機関と連携して対応する。窓口開設を前に、児童生徒が利用登録できるＱＲコードを記載したカードを作成・配布し、周知を図る予定。

　　スマートフォンの普及などに伴い、若年層のコミュニケーション手段において、ＳＮＳが大きな割合を占めつつある。

　内閣府が実施した二十九年度青少年のインターネット利用環境実態調査では、スマートフォンの所有率が小学生で二九・九％、中学生で五八・一％、高校生で九五・九％となり、いずれもここ数年増加傾向にある。

　また、総務省の二十九年度情報通信白書によると、十代のコミュニケーション系メディアの平均利用時間はソーシャルメディアが五十八・九分と大半を占め、年々増加。メール利用は二十・二分、携帯電話が二・七分、固定電話が〇・三分だった。

　こうしたことから、道教委はいじめを含め様々な悩みを抱える児童生徒に対する教育相談体制の充実を図るため、本年度からＳＮＳを活用した新たな相談体制を検討。委託事業者によるＳＮＳ相談窓口を開設して、臨床心理士などが悩みを抱える児童生徒の相談に対応し、その効果を検証する。

　自殺をほのめかすなど、命にかかわる緊急性の高い相談については、道教委が関係機関と連携して対応する。

　五月に入札を行い、委託業者を選定する予定。夏休み明けに若年層の自殺者が急増する傾向にあることから、相談窓口を夏休み期間中の八月中旬から下旬の十五日間開設する。

　相談窓口の開設を周知するとともに、児童生徒が利用登録できるよう、ＱＲコードを記載したカードを作成。児童生徒に配布することを検討している。

(道・道教委 2018-04-19付)