道教委が公立小・中新任校長研開く　理想の学校目指し研鑚　危機管理などをテーマに

（道・道教委 2018-05-21付）

岸学校教育局長は、地域の声を受けて目指す学校づくりにまい進するよう激励した

　道教委は十七・十八日の二日間、札幌市内の道自治労会館で三十年度公立小・中学校新任校長研修会（Ａ日程）を開いた。道内一ヵ所で二回に分けて実施するのは今回が初めて。池野敦義務教育課長が「チーム学校を目指す学校経営」と題して講義したほか、教職員のメンタルヘルスに関する講義、学校の危機管理についての事例研究などを行った。参加した約百十人の新任校長は、理想とする学校づくりに向けて研鑚を積んだ。

　小・中学校、義務教育学校などの新任校長に対し、学校経営者として必要な管理運営や財務会計に関する基本的事項、本道の教育課題などについて研修を行い、公務員倫理確立や意識改革、校長としての資質向上を図るもの。従来各地域で実施していたものを、より幅広く交流して研鑚を深めるため、本年度から札幌市内で二回に分け実施する。

　開会に当たり岸小夜子学校教育局長があいさつ。道教育推進計画とともに、新学習指導要領の先行実施がスタートしたことを踏まえ、育成すべき子どもの資質・能力の明確化、よりよい学校づくりに向けたビジョンの地域社会との共有を要請。学校における働き方改革を進めるための第一歩として、校長の意識改革とリーダーシップの重要性を挙げ、「北海道の未来を担う子どもたちに必要な資質能力を育てるため、地域の声をしっかり受け止め、目指す学校づくりにまい進して」とエールを送った。

　続いて、池野義務教育課長が「チーム学校を目指す学校経営」と題して講義。道総合教育大綱、道教育推進計画など道・道教委の各種計画を説明したほか、教育課程管理、教職員管理、地域実態把握についての重点を示した。

　また、学校における働き方改革「北海道アクション・プラン」で示す目標や学校の役割、勤務時間の管理などを提示。年度途中でも必要に応じて業務体制を見直すなど、管理職員の役割を伝えた。

　午後からは、道立教育研究所企画・研修部の田中孝二研究主幹が講師を務め、学校の危機管理についての事例研究などを実施した。

　二日目は、適切な教育課程の編成・実施、教員の指導力向上に向けたマネジメント、教職員の服務規律や地域の信頼に応える学校経営などについて講義・演習を行った。

　二十四・二十五日は、研修会のＢ日程を札幌市内の道第二水産ビルで開く予定。

(道・道教委 2018-05-21付)