専門的知識発揮し学校運営を 阿部会長あいさつ概要(関係団体 2018-05-24付)
阿部会長は人材育成や会計事務適正化などを求めた
第四十三回道公立学校事務長会総会(二十一日、ホテルライフォート札幌)における阿部雅一会長のあいさつ概要はつぎのとおり。
◇ ◇ ◇
二十九年度の事務長会は、本部役員の大幅な交代による新体制のもと、事業計画に基づき会員の資質向上、関係機関への要望ならびに学校事務が直面する諸課題に取り組み、着実に一歩前に進むことができたものと考えている。会員の皆さんには、この一年間の支部活動や本部への支援と協力に感謝申し上げる。
事務長会の活動目的は、調査研究を行い、研鑚を通して「学校教育の進展に寄与する」ことにある。
我々事務長は、学校経営の一翼を担う者として常に自らを磨き、学校運営の機能強化に努めることが求められている。この一年間を振り返り、新年度の活動を開始するに当たり、このことが大変重要であると感じている。
この間、学校に配置される事務職員数の減少、臨時職員の増加や事務主任の不在など、事務室の機能が従前に比べ低下している現状にあるといわれている。職員個々の能力の向上を図ることはもちろん重要であるが、まず管理職員としての自らの力量を高めることによって、部下職員から信頼される事務長としてリーダーシップを発揮し、事務室全体の組織力を強化することを目指して、新年度の活動の充実を図っていかなければならないとものと考えている。
本年度の課題を含め、三点について申し上げる。
一点目は、人材育成について。
ここのところ、次代を担う人材の育成についてお願いしてきたが、依然として事務長への昇任希望者の不足と事務主任の後任確保が事務職員からできておらず、再任用職員に頼る現状がある。
人材の育成には、何よりも現にある職や職場に魅力があることが大切であると思う。会員の皆さんには、部下職員とのコミュニケーションや適切な助言・指導などを通して職員環境を魅力的なものに変えていく日常的な取組をお願いする。
本部においても、前年度実施した新任事務長を対象としたアンケートを本年度も実施し、新任事務長への助言やこれから事務長を目指す事務職員の人材育成へ活用できるよう調査研究を継続していくように考えている。
二点目は、会計事務の適正について。
これまでも法令順守を徹底してきたが、大変残念なことに、前年度も不適切な事例が判明した。また「道立学校の私費会計」をテーマとして行政監査が行われており、道費はもとより、私費会計についても事務を司る事務長として厳正に取り扱うべき重要な職務となっている。あらためて内部けん制を確実に行うとともに、厳正な会計処理を行うよう部下職員への指導をお願いする。事務長会としては、本庁担当課や会員の皆さんと意見交換を行い、連携して再発防止に取り組まなければならないものと考えている。
三点目は、事務改善の推進について。
国においては第三期教育振興基本計画が施行され、本道では道総合教育大綱およびそれに基づく道教育推進計画が施行される。教育現場では、地域との連携、教育の質の向上など様々な変革が求められている。一方では、全国的に働き方改革が推進され、本道においても「北海道アクション・プラン」に基づき、様々な取組が行われ、学校における業務改善も大きな課題となっている。
本会では、一昨年「道立学校の事務改善に関する提言」を道教委に提出したが、就学支援金等の業務増や事務室内の人員構成も大きく変わり、予定していたような改善が進んでいないのが現状である。
長時間労働や休暇が取れない生活が常態化することでメンタルヘルスに影響を及ぼす可能性が高くなり、事務処理の低下など、様々な問題を生じさせる要因となる。引き続き、具体的な改善案が示されるよう道教委との意見交換を行っていく。
本道における教育行政や学校を取り巻く環境の変化は著しく、課題は山積している。事務長会としては、道教委や道高校長協会、道特別支援学校長会をはじめとする関係諸団体と連携し、支援・協力をいただくとともに、会員の皆さんの意見を聞き、学校現場の現状や思いをしっかりと伝え、意見交換をしていくことが必要であると考えている。「迅速な対応」「積極的な行動」「意識の転換」を活動の柱に、今後も課題解決に努力していく。
会員の皆さんには、時代の変化をとらえ、事務長の専門的知識を十分発揮し、教育分野全体を見通した学校運営に取り組んでいただくようお願いする。
(関係団体 2018-05-24付)
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