各中学校区で目指す子ども像共有 小中一貫やCS推進へ 函館市教委がHP上に公開
(市町村 2018-06-01付)

 【函館発】函館市教委は、小中一貫教育の取組やコミュニティ・スクール(CS)の充実・推進などを図るため、各中学校区内で共有する学校教育目標や目指す子ども像などをまとめ、ホームページに公開した。昨年から各中学校区内の小・中学校長などが協議を重ね、小学一年生から中学三年生までの九年間における、教育課程や目指す子ども像などに関するグランドデザインを作成。各小・中学校が、十五歳の子どもの姿を共有した児童生徒の育成を進めていく。

 函館市では、二十八年度の五稜郭中学校を皮切りに学校運営協議会の設置を進めており、五月三十一日現在で、小学校三十校、中学校二十校がCSの指定を受けている。

 また、各地域における学校の小規模化や中一ギャップへの対応、特別な支援を必要とする子どもの増加など、学校現場における多様な課題解決が求められており、義務教育九年間での成長を意識した指導の重要性が高まっている。

 これを受け、市教委は昨年五月から、市内の各中学校区内で共有する教育目標の作成を各校長に要請。各中学校区では、自校の教育目標などをもとに、校区内で目指す子ども像などについて協議を重ねてきた。

 その後、各校区から提出されたものを市教委がまとめ、五月二十八日から市のホームページに掲載している。

 市教委教育政策推進室の大室文子教育政策課長は「同じ校区内でも、他校の教育目標を理解する機会は少なかった。子ども像の共有を通して、横と縦のつながりが強くなれば」と期待している。

 辻俊行教育長も、今回の取組には強い期待を込めている。「CS活動促進と理解の深まりにもつながる」とした上で「校区内で目指す子ども像や教育目標を共有することで、これまで同様の活動に対しても教職員の意識が変わってくるはず」と願う。

 今後については「各校区の学校運営協議会の取組などをまとめ、CSの活動を紹介できるような意識した内容にしていきたい」と話している。

(市町村 2018-06-01付)

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