市立札幌旭丘高が創立60周年 〝ガオカ〟の歩み振り返る 記念フォーラムに1100人(学校 2018-06-22付)
パネルディスカッションでは各界で活躍する卒業生らが在学時の思い出などを振り返った
市立札幌旭丘高校(林恵子校長)は十八日、市内わくわくホリデーホールで創立六十周年記念フォーラムを開いた。在校生や同窓生など約一千百人が参加。各界で活躍する同窓生と在校生によるパネルディスカッションなどを通し、歴史を振り返りつつ、六十周年の節目を祝った。
同校は、高校への進学難が社会問題化していた中、公立高校設立を望む市民の活動が実り昭和三十三年に開校。平成十六年には、生徒の主体的に生きる力の育成に向け、北海道初の全日制普通科単位制に移行した。「この坂越えん」を道しるべに、これまでに二万六百五十六人の卒業生を輩出している。
記念フォーラムでは、林校長、同窓会紫雲会の山本清和会長、生徒会の戸田一平会長(二年)があいさつ。このうち、林校長は同校が地域の父母などによる市民の活動から開校に至った歴史にふれ「子どもたちの幸福を願う、父母の温かく深い愛情が直接の力となって生まれた学校」と話した。
卒業生について、初代校長の梶原善次氏が掲げた「格調高い学問の場所」という原点をもとに、同校で学問の基礎を培い、道内だけでなく日本・世界で幅広く活躍していることを強調。記念フォーラムを通し「“ガオカ”の歴史に連なる、皆さん自身の高校生活やこれからの生き方を改めて考える機会としてほしい」と生徒に呼びかけた。
生徒会長の戸田君は、在校生の使命について、同校の歴史に「新たな一ページをつくること」と指摘し、大きな夢をもって行動する重要性を強調した。
続いて、OB、在校生によるパネルディスカッションを実施。コーディネーターとして北海道放送㈱の堰八紗也佳アナウンサー、パネリストとして西山製麺㈱の西山隆司取締役社長、市立札幌開成中等教育学校の佐藤由佳教諭、あるた出版㈱編集部デスクの和田哲さん、詩人の文月悠光さんの卒業生五人と、在校生で前生徒会長の青木真生さん(三年)が登壇した。
テーマに「当時と今、そして未来へつなぐ懇談」を掲げ、パネリストは在校時の思い出や、今後の夢や目標を紹介した。
うち、和田さんは目標について、札幌の歴史を「面白おかしく伝えたい」と述べ、様々な分野で活動していることを伝えた。同校在学中には生徒会長を務めたことなどを紹介。悩んでいるときに先生から「分かれ道のどちらに進むか迷ったら直感で行きたい方を選べ。選んだ道で全力を尽くせばいい、それが正しい選択だ」と言葉をかけてもらい、この言葉を心の糧に努力してきたことを伝えた。
このほか、在校生の青木さんが卒業生のパネリストに在学当時の校舎などについて質問するなど、同校の歴史を振り返った。
このあと、卒業生で東京藝術大学非常勤講師の丸山滋さんのピアノ演奏に合わせ、合唱部がオペラ椿姫から「乾杯の歌」などを披露。また、来場者全員で校歌を斉唱し、六十周年の節目を祝った。
(学校 2018-06-22付)
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