函館高専生　建設企業調査の成果発表　「地元に残る」を選択肢に　若手経営者がプレゼン傾聴

（学校 2018-08-06付）

協力した生徒の発表を見守った

　【函館発】函館工業高等専門学校（伹野茂校長）は七月二十六日、授業の一環として取り組んだ建設企業インタビューのプレゼン発表会を同校で開いた。二年生三十六人のほか、インタビューに協力した若手経営者で組織する函館建青会（渡辺一史会長）のメンバーを招待し、スライドショーで学んだことや感想などを発表した。

　函館高専では、授業の一環として教授らを対象にした校内インタビューを十年以上実施。取材後には各班が内容をまとめ、他の生徒の前でプレゼンテーションすることで、コミュニケーションやプレゼンテーション能力の向上を図っている。

　昨年度からは、校内だけでなく民間企業を対象としたインタビューを社会基盤工学科の平沢秀之教授が企画。現場見学会などで協力を得ている函館建青会に協力を打診し、実現した。

　本年度は、市内の建設業者を中心に十二社がインタビューに協力。プレゼン大会は一回目が十九日、二回目が二十六日に行われており、八月九日に三回目を予定している。

　二十六日の発表では、五つのグループが取材した内容やインタビューを終えての感想などを発表。生徒は「実際に現場の声やプロの悩みを聞けて良かった」「卒業後は地元を離れたいと思っていたが、地元企業の話を聞いて残ることも悪くないと思った」などと話し、地元の魅力を再認識する機会ともなった。

　担当の泊功准教授は「地元の企業を知る貴重な機会になっている。連携を通して、若者が地元に残るなど、相互にメリットが生まれるようになれば」と期待。

　渡辺会長は「建設業を知ってもらえる貴重な機会。かかわる可能性のある業界を知ることは重要なこと」と話し、今後も高専との連携に積極的に協力する姿勢を示した。

(学校 2018-08-06付)