渡島公立幼・こども園教育研究大会　幼児の豊かな遊び支え　公開保育や研究協議で役割探究

（関係団体 2018-08-06付）

　【函館発】渡島公立幼稚園・こども園教育研究会（下村由貴子会長）は七月下旬、森町立さわら幼稚園と砂原公民館を会場に研究大会を開いた。渡島・檜山管内の公立幼稚園の園長、教諭など五十八人が参加。研究主題「幼児の豊かな遊びや園生活を支える保育者の役割」のもと、幼児教育の充実・発展に向け、公開保育や研究協議を通して、保育者の役割を探究した。

　研究主題は「幼児の豊かな遊びや園生活を支える保育者の役割」。副主題は「できた！を感じる子を育てる効果的な教師のかかわりを探る」。

　近年の幼児の課題として、「遊びや園生活での受け身」「依存的になりがち」「途中でやめたり、諦めたりする」などが挙げられることから、幼稚園教育要領の内容を踏まえ、「幼児の豊かな遊びや園生活を支える保育者の役割」を探っていくことを目的に主題を設定した。

　当日は、はじめに公開保育を実施。三歳児は「海の生き物を好きな色を使って表現することを楽しむ」、四歳児は「いろいろな素材に触れ、表現する楽しさを味わう」、五歳児は「好きな飾りを選んで作ることを楽しみながら、お店の完成に期待をもつ」をねらいに設定し、活動した。

　四歳児の活動では、牛乳パックを使用した船づくりに取り組んだ。園児は、ビニールテープやガムテープなどを使って、思い思いの作品を手づくり。完成後はプールに浮かべ、友達と交流しながら水遊びも楽しんだ。また、三歳児が発泡スチロールを使用してつくった魚を使用した魚釣りを行うなど、異年齢との交流も積極的に取り入れた。

　公開保育終了後、砂原公民館に移動し開会式を行った。

　あいさつに立った下村会長は「幼児教育は高校までの一貫した教育の出発点として非常に重要。子どもたちが新しい未来を拓いていくために頑張っていこう」と呼びかけ、大会の成果に期待した。

　来賓祝辞では、渡島教育局の五十嵐晋局長と森町の梶谷恵造町長が登壇。五十嵐局長は「積極的な交流を通して、幼児教育の充実につなげてほしい」、梶谷町長は「子どもは町の宝。大会を通して教員としての資質向上と教育の発展につなげ、子どもを成長させてほしい」と述べた。

　開会式終了後、公開保育の振り返りと研究協議を行った。

(関係団体 2018-08-06付)