オホーツク管内道立学校等の文科省・道教委指定事業―オホーツク教育局まとめ 各校で30研究事業推進 「学校力向上に関する総合実践事業」など(道・道教委 2018-08-07付)
【網走発】オホーツク教育局は、本年度の管内道立学校、市町村立学校などにおける文部科学省および道教委の指定事業をまとめた。文科省で十一事業、道教委で十九事業を推進。新規では、道教委の学校力向上に関する総合実践事業において、前年度近隣実践校の北見市立美山小学校、北見市立三輪小学校が実践指定校に指定された。
管内の指定事業はつぎのとおり。
【文部科学省】
▼道徳教育推進校事業
▽指定先=網走市立白鳥台小、北見市立北中
学習指導要領の趣旨ならびに児童生徒、学校、家庭および地域などの実態を踏まえ、創意工夫を生かした道徳教育の実践研究を行い、その成果を普及することによって、道内の道徳教育の充実に資する。
▼スクールカウンセラー活用事業
▽指定先=北見市立東陵中、北見市立小泉中、北見市立北中、北見市立光西中、北見市立北光中、網走市立第一中、網走市立第二中、網走市立第三中、網走市立第四中、網走市立第五中、網走市立呼人中、紋別市立紋別中、紋別市立潮見中、斜里町立斜里中、清里町立清里中、置戸町立置戸中、湧別町立湧別中、湧別町立上湧別中、湧別町立芭露学園、興部町立興部中、北見北斗高、北見柏陽高、北見緑陵高、北見工業高、北見商業高、網走桂陽高、斜里高、留辺蘂高、常呂高、遠軽高、雄武高、訓子府高、清里高、女満別高
学校における教育相談体制の充実を図るため、児童生徒の臨床心理に関して高度に専門的な知識および経験を有する人材をスクールカウンセラーとして配置し、児童生徒へのカウンセリングや教員および保護者への助言を行う。
▼スクールソーシャルワーカー活用事業
▽指定先=北見市、斜里町、遠軽町
いじめ、不登校、暴力行為、児童虐待など生徒指導上の課題に対応するため、教育分野に関する知識に加えて、社会福祉などの専門的な知識・技術を用いて、児童生徒の置かれた様々な環境に働き掛けて支援を行うスクールソーシャルワーカーを配置し、教育相談体制を整備する。
▼高校生ステップアップ・プログラム
▽指定先=網走桂陽高、興部高
道立高校における不登校や中途退学の未然防止、自殺の予防を図るため、生徒の心の健康にかかる早期の問題認識や援助希求的態度の育成を図る取組、予防的・開発的な視点に基づく生徒の人間関係を形成する力やコミュニケーション能力の育成を図る取組の実践および教員への普及を図る高校生ステップアップ・プログラムを実施し、その成果などを全道に普及する。
▼地域ぐるみの学校安全体制整備推進事業
▽指定先=北見市、網走市、津別町、滝上町
子どもが登下校時などに事件や事故に巻き込まれる事案が社会問題となっていることを踏まえ、子どもたちが安全で安心して教育を受けられるよう、学校、家庭、地域社会が一体となって、学校や通学路における子どもの安全・安心の確保に取り組む体制を整備する。
▼中一ギャップ問題未然防止事業
▽本務校=斜里町立斜里中
▽兼務校=斜里町立斜里小、斜里町立朝日小
子どもの人間関係づくりの能力の育成や小・中学校間の連携を促進するとともに、家庭や関係機関との情報共有を図るなど、中一ギャップ問題解消の取組を実施する。
▼道実践的安全教育モデル構築事業
▽指定先=網走市
市町村教委と連携し、児童生徒に対して、自然災害などの際に自らの命を守り抜くための主体的に行動する態度の育成、危機管理マニュアルの作成・検証や防災教育、交通安全教育および防犯など生活上の安全教育などについて専門家による指導助言などを行う道実践的安全教育モデルを構築し、普及させる。
▼スクールヘルスリーダー派遣事業
▽指定先=紋別市立小向小、遠軽町立瀬戸瀬小、湧別町立富美小、湧別町立開盛小、東藻琴高
経験豊かな退職養護教諭を養護教諭未配置校または経験の浅い養護教諭のいる学校へ派遣し、校内での研修や個別の対応が求められる子どもへの対応方法などについての指導などを実施し、子どもたちが抱える現代的健康課題に適切に対処できる環境の改善を図る。
▼地域人材による家庭教育支援推進事業~家庭教育支援者の養成とネットワーク化推進事業
▽指定先=興部町
すべての保護者が安心して家庭教育を行うことができるよう、家庭教育ナビゲーターの養成および育成を行うとともに、市町村の家庭教育ナビゲーターを含む家庭教育支援者のネットワーク化を進め、家庭教育支援の充実を図る。
▼教育課程研究指定校事業
▽指定先=斜里高
幼稚園、小学校、中学校、高校および中等教育学校における教育課程および指導方法などについて調査研究を行い、もって学校における学習指導の改善充実および教育課程の基準の改善に資する。
▼スーパーサイエンスハイスクール支援事業
▽指定先=北見北斗高
高校および中高一貫教育校における先進的な科学技術、理科・数学教育を通して、生徒の科学的能力および技能ならびに科学的思考力、判断力および表現力を培い、もって、将来、国際的に活躍し得る科学技術人材などの育成を図る。
【道教委】
▼学校力向上に関する総合実践事業
▽地域=網走市
▽実践指定校=網走市立網走小、北見市立緑小、北見市立美山小、北見市立三輪小
▽連携校=網走市立東小、網走市立白鳥台小、網走市立西が丘小
学校改善に関する先進事例や優良事例を十分踏まえ、管理職のリーダーシップのもとで全校が一つのチームとなった包括的な学校改善を推進し、「学び続ける学校」のモデルを提示することによって、実践の成果の普及に資するとともに、将来のスクールリーダーを継続的に輩出する新たな仕組みを構築する。
▼「ほっかいどう学力向上推進事業」授業改善等支援事業
▽指定先=紋別市立紋別中、紋別市立潮見中、紋別市立渚滑中
管内の学力向上の課題などを解決するため、地域や学校の実情に応じた集中的・継続的な支援を行うことによって、当該地域や学校の学力向上の取組の充実を図るとともに、その成果を普及し本道の児童生徒の学力向上に資する。
▼授業改善推進チーム活用事業
▽指定先=北見市立西小、北見市立南小、北見市立小泉小、網走市立潮見小、網走市立中央小、網走市立西小、紋別市立紋別小、紋別市立潮見小、紋別市立南丘小、大空町立東藻琴小、大空町立女満別小、網走市立網走南小、美幌町立美幌小、美幌町立東陽小、美幌町立旭小
児童の学力向上に積極的に取り組もうとする複数の小学校に一人ずつ授業改善推進教員を配置し、その推進教員からなる「授業改善推進チーム」を活用して学校全体の授業改善に取り組む。
▼退職教員等外部人材活用事業
▽指定先=大空町立東藻琴小、美幌町立旭小、美幌町立美幌小、美幌町立美幌中、斜里町立朝日小、湧別町立湧別小、湧別町立中湧別小、遠軽町立南小、遠軽町立丸瀬布小、北見市立北小、北見市立三輪小、北見市立端野小、北見市立東相内中、北見市立東陵中、網走市立白鳥台小、網走市立南小、網走市立第三中、網走市立第五中
退職教員や経験豊かな社会人などを非常勤講師として配置し、それらを活用し理数教育の充実、児童生徒の学力向上に資する。
▼小学校外国語活動巡回指導教員研修事業
▽本務校=北見市立高栄中、網走市立潮見小
▽兼務校=北見市立中央小、北見市立相内小、北見市立錦水小、北見市立留辺蘂小、北見市立緑小、北見市立豊地小、北見市立美山小、北見市立川沿小、網走市立網走小、網走市立中央小、網走市立西小、網走市立呼人小、網走市立南小、網走市立東小、網走市立白鳥台小、網走市立西が丘小
小学校教員の外国語活動などの指導力と英語力の向上を図ることを目的に、複数の学校を巡回し、学級担任とのチーム・ティーチングや模範授業、小学校外国語活動に関する教員研修の企画および教員への指導助言などに従事する教員を活用する。
▼地域連携研修
▽指定先=北見市立三輪小、網走市立網走小、網走市立西が丘小、網走市立東小、斜里町立朝日小、遠軽町立東小望の岡分校、遠軽町立遠軽中望の岡分校、大空町立女満別小、北見緑陵高、紋別高等養護
地域の主体となる学校が各学校に共通する校内研究課題について、外部講師の招へい、道内外の先進的な学校の視察などによって調査研究などを行った成果を、近隣の学校の教職員に、外部講師などの指導助言を受けながら協議や学び合いを行う場(研修会など)を設定することによって広く還元し、学校間での交流・連携を図るとともに、地域における一層の教育活動の充実を図る。
▼体育専科教員活用事業
▽指定先=北見市立緑小、津別町立津別小、清里町立清里小
体育を専門とする教員を児童の体力向上に積極的に取り組もうとする小学校などに配置し、チーム・ティーチングによる指導や授業づくりの支援などを行い、小学校教員の体育に関する指導力の向上や学校全体の体力向上の取組の充実を図る。
▼ICT活用教育促進事業
▽指定先=北見市立大正小
ICTを活用した授業の改善や指導方法の研究を行い、その成果を実践事例集として取りまとめ、配布することによって、全道の各学校におけるICTを活用した授業改善の推進や教育の質の維持・向上を図る。
▼校内研修コーディネーター配置事業
▽本務校=斜里町立知床ウトロ前期課程
▽兼務校=斜里町立朝日小
教員の実践的指導力の向上を図るため、小規模校における若手教員に対する継続的な研修の実施や校内研修体制の改善などを行う教職経験豊かな教員を配置する。
▼学校図書館活用促進事業
▽指定先=斜里町立斜里小
学校図書館を活用した効果的な授業づくりのための研修会や授業実践、実践事例集の作成を通して、学校全体で計画的な学校図書館の活用や家庭での読書習慣の定着を図る。
▼道ふるさと教育・観光教育等推進事業
▽実践校=北見市立相内小、斜里町立知床ウトロ
▽協力校=網走市立呼人中、網走市立第四中、雄武町立雄武中
道徳、総合的な学習の時間、特別活動などにおいて、「アイヌの人たちの歴史・文化等」と「北方領土」の学習を取り上げたり、北海道の自然や文化、観光産業などの教育資源を活用したりすることによって、北海道についての理解を深め、郷土に対する愛着や誇りを育むふるさと教育・観光教育の充実を図る。
▼子どもの体力向上ボトムアップ事業
▽運動習慣形成プロジェクト事業=北見市立光西中
児童生徒向けの運動プログラムの作成や授業改善に向けた実践研究などを通して、学校、家庭、地域、行政が共通理解のもと、学校などにおける体力向上の取組の改善・充実や教員の指導力向上を図るなどして、児童生徒の体力向上を推進する。
▼献血に関する授業実践研究事業
▽授業実践校=津別高
将来の献血を支える高校生などの若年層に対して、献血の意義や制度などについて理解を深めるため、科目「保健」などにおいて献血に関する実践研究を行い、高校などにおける献血に関する指導の充実を図る。
▼発達障がい支援成果普及事業
▽推進地域=大空町(女満別幼、女満別小、女満別中、東藻琴高)
▽推進校=湧別町立上湧別小、湧別町立芭露学園、湧別町立湧別中、湧別高
発達障がいのある子どもやその保護者への早期からの教育相談や支援体制の充実を図るため、指定地域の取組の成果を広く道内に普及し、本道における発達障がいの可能性のある幼児児童生徒の支援の充実を図る。
▼子ども・地域生活習慣向上プロジェクト事業「子ども・地域サポート事業」推進事業
▽指定先=北見市、網走市、紋別市、大空町、湧別町、滝上町、雄武町、西興部村
学力・体力の課題を解決するため、学力・体力と相関関係のある「望ましい生活習慣」の定着のため、地域住民参画のもと、小学生と保護者を対象とした事業を実施し、学校・家庭・地域が一体となった取組を推進する体制の構築を図る。
▼地域医療を支える人づくりプロジェクト事業
▽指定先=北見北斗高
将来における本道の地域医療を支える人材を育成するため、医学部への進学を目指す道立高校の生徒に対して、地域医療の現状や医師という職業への理解を深める機会を提供し、地域医療を担う使命感を育成するとともに、教育課程や指導方法の改善・充実を図ることによって、進路希望の実現に向けた効果的な学習支援に努め、もって本道の高校教育全体の活性化に資する。
▼道高校学力向上実践事業
▽ベーシックモデル協力校=網走南ヶ丘高、紋別高
すべての生徒に対し、学力の三要素をはじめとしたこれからの時代に求められる力を育成するとともに、高校教育の質の確保・向上を図るために、能力・進路などに応じて、対象や目的を明確にした三つのモデルを設定し、各モデルに応じて、授業や家庭学習などで活用できる実用的な教材の開発や、生徒の学習内容の定着状況を把握するための学力テストなどを実施し、もって、本道の高校生の学力向上を図る。
▼高校英語力向上事業
▽研究指定校=美幌高
▽協力校=北見柏陽高、北見緑陵高、常呂高、津別高、訓子府高、女満別高、清里高、斜里高、置戸高、網走桂陽高
学科の特性などに応じて英語の活用場面を想定した学習プログラムの開発を通じ、道立高校および中等教育学校における英語の授業の改善・充実を図り、生徒の英語力の向上を図る。
▼早寝早起き朝ごはん推進校事業
▽指定先=訓子府町立訓子府中
ネット利用を含む中学生の基本的な生活習慣の維持・向上、定着を図るため、推進校において効果的な手法などを開発し、その成果を道内各地へ普及する。
(道・道教委 2018-08-07付)
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