積極的な認知など提示 猿払村がいじめ防止基本方針策定(市町村 2018-08-21付)
【稚内発】猿払村・猿払村教委は、いじめ防止基本方針を策定した。村、学校、家庭の責務や地域の役割を示した上で、いじめ防止に向けた教育委員会や学校の施策を提示。教育指導員やスクールカウンセラーの活用によるいじめの早期発見・早期解決や、アンケート調査・個人面談を行い積極的ないじめ認知に努めることなどを掲げている。
猿払村はこれまで、道いじめ防止基本方針に基づき、各学校で策定された学校いじめ防止基本方針のもと、学校でのいじめ問題について取組を進めてきたが、ことし二月に道の基本方針が改定されたことを受け、村における行政・学校・保護者・地域などが連携したいじめ防止の取組をこれまで以上に推進していくため、道の基本方針を参酌し、猿払村いじめ防止基本方針を策定した。
基本方針は、①いじめの防止等のための対策の基本的な方向②いじめ防止等のための対策の内容に関する事項③その他いじめ防止等のための対策に関する重要事項―の三つで構成。
①では、「いじめは、すべての児童生徒に生じ得るものであるという認識に立ち、いじめの問題に関する児童生徒の理解を深めることにより、いじめの発生を防止し、いじめを受けた児童生徒がいた場合は、生命および心身を保護するために、地域全体でいじめの問題を克服する」という基本理念や、いじめの定義、村・学校・家庭の責務および地域の役割などを定めている。
②では、教育委員会や学校が実施する施策などを提示。教育委員会の施策として、教育指導員や道のスクールカウンセラー派遣事業を活用していじめの防止や早期発見・早期解決を図ることなどを盛り込んだ。
学校の施策では、児童生徒に対する定期的なアンケート調査や個人面談を実施して結果を保護者や教育委員会へ報告するとともに、日ごろから児童生徒理解を深めて信頼関係を築き、いじめの兆候の早期発見や積極的ないじめ認知に努める。また、インターネットを通じて行われるいじめに対する定期的なネットパトロールを実施し、結果を教育委員会に報告することとした。
このほか、いじめの重大事態が発生した場合は、学校教育、児童生徒の精神保健に専門知識を有する人や保護者などで構成する「いじめ問題審議会」を教育委員会の付属機関として設置し、原因の調査や対策の検討、当事者間の関係調整による問題解決を図ることも盛り込んでいる。
③については、国や道の基本方針の改定等を勘案して村の基本方針の見直しを図るとともに、学校における基本方針について、必要に応じて見直しの指導助言を行う。
(市町村 2018-08-21付)
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