道徳推進拠点校の札幌市立上野幌小が道徳科研修会 評価の観点テーマに講義 多様な考え方認め合う授業を(学校 2018-08-24付)
20人が道徳教育の在り方について理解を深めた
札幌市立上野幌小学校(野原明美校長)は十七日、同校で近隣小・中学校と合同の道徳科研修会を開いた。道徳科の指導や評価の在り方に関する講義を通して、資質・能力の向上を図った。
道徳推進拠点校の同校では、道徳科推進に当たって教諭が一人加配されている。加配された教諭が曜日ごとに近隣の道徳推進連携校を訪問し、授業や教材づくりなど、道徳教育に関する研究に取り組んでいる。
今回、さらなる取組の充実を図るため、合同の研修会を開催。同校や上野幌西小、青葉小のほか、小中一貫教育の観点から青葉中の教職員も合わせて二十人が参加した。
この日、札幌市教委児童生徒担当課の三田村剛指導主事が「“特別の教科 道徳”の授業と評価の在り方」と題して講義。グローバル化や自己肯定感の低さといった生活・考え方の多様化から道徳教育の充実が求められていることを説明した。
評価については、道徳教育は児童会の活動といった普段の様子、「特別の教科 道徳」については年間三十五時間の授業が対象となることを紹介した。
道徳教育全体計画について、自校の実態を踏まえた重点を設定するほか、教職員の共通理解を図る重要性を強調。別葉については、札幌市の教育課程編成の手引きを参考とするほか、実践について加筆・修正できるような環境づくりを求めた。
「特別の教科 道徳」の実施上の留意点として、文部科学省の通知や中央教育審議会の答申から、特定の価値観を押し付けるのではなく、考え続ける姿勢を養わせることを挙げた。
また、考え、議論する道徳の実現に向け、分かりきった答えを求めるのではなく、多様な考え方を位置付けて認め合うような授業とすることを求めた。
授業づくりに当たっては「特別支援・学年の実態に配慮した教材の提示方法」「発問の在り方」「自分事とすること」の三点を強調。発達の段階に応じたものとするほか、「内容理解や具体的解決を求める展開」とならないことを求めた。
評価の観点として「自分と違う立場や感じ方、考え方を理解しているか」「現在の自分を見つめ、行動や考え方を見直そうとしているか」など、着目すべきポイントを提示。評価の方法として「授業一時間ではなく、大くくりなまとまりで評価」「行動面ではなく、内容の変容を評価」の二点を挙げたほか、通知表については授業の具体を入れ、保護者が子どもの変容を想像できるようにすることが求められていることを説明した。
また、評価の一例を紹介。数値で評価しないほか、発言力や書く力に影響されないこと、文例に子どもを当てはめないことを求めた。
評価の見取り方については、「板書にネームカードを位置付け、写真で保存」「体験活動やスピーチなどの姿を記録」などを挙げたほか、校内で評価のサンプルを持ち寄って研修するよう呼びかけた。
(学校 2018-08-24付)
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