未来担う高校生を育成　道政研が研究大会開く　公民科教諭など５５人参加

（関係団体 2018-08-24付）

澤田教科調査官が新学習指導要領について講演

　道高校政治経済研究会（＝道政研、佐々木光晴会長）は八月上旬、札幌エルプラザで第四十三回研究大会を開いた。全道から高校公民科教諭を中心に五十五人が参加。テーマ「北海道の未来を担う高校生のために、私たちは今、何ができるか」のもと、今日的な課題である新学習指導要領や主権者教育などを取り上げ、講演や講話、研究発表、実践報告を通して、今後の授業改善に向け、研鑚を深めた。

　研究大会では午前中、文部科学省初等中等教育局教育課程課の澤田浩一教科調査官が「新学習指導要領“公共”と“政治経済”」と題して講演した。

　中では、公民科の新科目である「公共」を中心に話しを進め、生徒の自己肯定感と社会参画の意識が低いことを課題に挙げ、「公共」における知識の構造などを解説した。

　午後は、北海商科大学の堂徳将人教授が「北海道の主権者教育を創る～道政研からの知見」と題し講話した。「主権者教育を流行に終わらせない」ために何が必要かを説明。

　また、「社会に開かれた教育課程」が求められる中、主権者教育の充実・発展には、縦横の協働（カリキュラム・デザインの再構築）が重要であることを訴えた。

　また、浦河高校の佐藤友洋教諭が「良識ある公民の育成を目指して」をテーマに実践報告。

　主権者としての意識を涵養する授業実践として、①ＩＣＴを活用した反転学習（授業）②選挙管理委員会と連携した模擬投票（全校投票）③幸福な国家とは何かを考える―を紹介した。

　このほか，道金融広報委員会や札幌国税局などの担当者が教材紹介を行った。

　道政研では引き続き学習会の開催を予定している。問い合わせは、道政研専用メール（ｄｏ＿ｓｅｉｋｅｎ＠ｙａｈｏｏ.ｃｏ.ｊｐ）、岩見沢西高校（電話〇一二六―２２―一〇一九）の下川欣哉教諭、千歳北陽高校（電話〇一二三―２４―二八一九）の伊藤智大教諭まで。

(関係団体 2018-08-24付)