第67回道高校家庭科研究協議会　生き抜く力育む家庭科を　道高校長協会家庭部会

（関係団体 2018-08-23付）

全道から１００人以上が参加し、情報交換を積極的に行った

　道高校長協会家庭部会（部会長・吉田岳夫江別高校長）は七月下旬の二日間、札幌市内のかでる２・７を主会場に第六十七回道高校家庭科研究協議会を開いた。全道各地から百人以上が参加。研究主題「生き抜く力をはぐくむ家庭科教育の充実を目指して」のもと、調理や防災、家庭科技術検定、消費者教育について専門家による実践的なセミナーを行ったほか、情報交換し、諸課題の解決を目指した。

　研究協議会は、家庭科教育に関する諸問題を研究し、会員の資質向上と北海道の高校家庭科教育の振興を図ることを目的に毎年開催しているもの。

　初日は開会式、全体会、分科会を実施した。

　午前中の全体会では、胆振教育局高校教育指導班の近藤麻里子指導主事が「新学習指導要領について」と題して講演した。

　また、天塩高校の片桐由貴教諭、南茅部高校の野田敬子教諭、蘭越高校の松下万里音教諭がそれぞれ日ごろの教育実践について研究発表を行った。

　午後からは、三つの分科会に分かれて研究協議を行った。

　小・中学校との連携や異世代との交流、他教科との教科等横断的な取組などについて意見を交わした。

　二日目は、食育、住生活、技術検定、消費生活の四グループに分かれ体験研修を実施した。

　食育セミナーでは、光塩学園調理製菓専門学校日本料理担当の田安透准教授が和食技術に関するデモンストレーションを交えて講義。プロの技術に関心が集まった。

　住生活セミナーでは、道立総合研究機構建築研究本部の馬場麻衣研究主任が講師を務め、北海道の住まいと防災の基礎知識についてグループワークを取り入れて研修。

　参加者は、日ごろから防災意識を高めさせる授業展開の必要性について再認識した。

　技術検定セミナーでは、江別高校を会場に家庭科技術検定四級の指導方法について実技を交えながら研修。江別高の紀國明子教諭を中心として実践交流を行った。

　消費生活セミナーでは、道立消費生活センター事業部門の道髙真理主幹が最近の消費者問題について講義し、消費者教育の大切さを学んだ。

　家庭科教諭は各校で一人というところが多いため、日ごろなかなかできない情報交換に努めるなど、研鑚を深める有意義な機会となった。

(関係団体 2018-08-23付)