釧路市小中学校教頭会が法制研　働き方改革は意識改革　推進へ発表・研究協議

（関係団体 2018-08-27付）

教頭として課題を共有し解決策を協議した

　【釧路発】釧路市小中学校教頭会（種市文彦会長）は十七日、釧路教育研究センターで法制研修会を開いた。市内小・中学校の教頭四十人が参加し、「学校における働き方改革」をテーマに、働き方改革の進ちょく状況や当面する課題について情報を共有するとともに課題解決に向け協議。教職員の意識改革の重要性などを確認した。

　研修会は、管理職としての職能を高めるとともに、学校運営における諸課題を解決することを目的に教頭会が釧路市小中学校校長会と連携して毎年開催している。

　本年度は「学校における働き方改革」をテーマに協議を深めた。

　あいさつに立った種市会長は「働き方改革は教職員一人ひとりの意識改革。各学校の取組状況を共有し課題解決を図るなど有意義な研修会にしたい」と語った。

　続いてレポート発表。釧路市立東雲小学校の片貝卓也教頭が「小学校における働き方改革の取組」、釧路市立青陵中学校の鈴木穣教頭が「中学校における働き方改革」をテーマに、自校の取組について発表した。

　片貝教頭は、道教委が示した「北海道アクション・プラン」の目指す指標に沿って自校の取組を評価し、①業務の「見える化」と「スリム化」②勤務時間にかかる法令等の情報発信と共有③休暇を取りやすい雰囲気づくり④長時間労働改善のための教頭業務の見直し―について実践事例を発表した。

　鈴木教は、アクション・プランの指標に沿って自校の取組を評価するとともに、自校で実施した一週間の勤務実態調査から、時間外業務が部活動や教科業務、分掌業務に集中していたことを紹介した。

　その上で、①分掌組織の改革と業務分担の見直し②教育の質を下げない業務の効率化の工夫―について発表した。

　研究協議では、各学校からパソコンによる勤務時間の把握や部活休業日の徹底、定時退勤日による意識改革、文書管理や共有化の工夫などについて意見が出された。

　また、課題として「業務の効率化と時間外勤務の縮減」「部活動指導員配置の可能性」「同好会や少年団活動の休養日」「教育の質を下げない取組」などが提起された。

　最後に助言者として、釧路市小学校長会の本間尚行副会長が「仕事に追われるのではなく、仕事を追いかける気持ちが必要。そのためには、業務を見える化し、見通しをもって効率化を図るよう努めてほしい」と激励した。

　同じく、釧路市中学校長会の室山俊美会長は「勤務時間をマネジメントする視点で考えること。実態を把握し解決策を考えることが必要で、常に教職員の意識改革であることを忘れないでほしい」とタイムマネジメントの発想で取り組むよう助言した。

(関係団体 2018-08-27付)