道立美術館29年度運営状況―道教委 評価結果を初めて公表 旭川の作品収集など高評価(道・道教委 2018-09-18付)
道教委は、道立美術館の運営状況に関する二十九年度評価結果を公表した。評価結果を公表するのは今回が初めて。近代美術館、三岸好太郎美術館では、すべての基本的運営方針の評価項目で「B」を達成した。旭川美術館では、コレクションの活用状況や充実度が高く評価され、「優れた作品の収集と保管」で今回唯一の「A」を獲得した。
道教委は、二十八年度から道立美術館の基本的運営方針に基づく事業の成果を検証するため、運営状況についての評価を開始。評価結果を公表するのは今回が初めてとなる。
基本的運営方針として、①優れた作品の収集と保管②多彩で特色ある展示活動の充実③豊かな人間性を育む学習の場と美術情報の提供④活動の基礎となる調査・研究の推進⑤地域文化の振興⑥良好な滞在環境の提供―の六点を設定。
各方針のもとに評価項目と評価指標を定め、採点の合計値によって「A」(優れた成果を上げている)、「B」(目標“計画”を達成)、「C」(目標“計画”をほぼ達成)、「D」(目標“計画”を達成できていない)、「E」(方法の再検討が必要)の五段階で評価している。
近代美術館の評価をみると、すべての基本的運営方針において評価「B」を達成。特に、コレクションの活用、充実、保管状況の適切化に優れた成果を上げたこと、特別展において大規模で注目を集める企画を開催し、観覧者数を大幅に増やしたことが評価された。
三岸好太郎美術館でも、すべての基本的運営方針で「B」を獲得。「豊かな人間性を育む学習の場と美術情報の提供」では、子ども向けの鑑賞プログラムなどの新たな取組によって、教育普及プログラムの実施回数、参加者数が目標値を大きく上回った。
旭川美術館では、コレクションの活用状況や充実度が高く評価され、「優れた作品の収集と保管」で今回唯一の「A」を獲得。「活動の基礎となる調査・研究の推進」で「B」、その他は評価「C」となっている。
函館美術館では、教育普及事業の充実、美術情報提供の工夫によって「豊かな人間性を育む学習の場と美術情報の提供」で評価「B」となった。一方、所蔵作品を他の美術館企画展で活用する実績がほとんどなかったことから、「優れた作品の収集と保管」では「D」評価。それ以外の方針については「C」評価となっている。
帯広美術館では、「多彩で特色ある展示活動の充実」「活動の基礎となる調査・研究の推進」「地域文化の振興」「良好な滞在環境の提供」がいずれも「B」と目標を達成。特別展示の観覧者数が目標値を大きく上回ったほか、研究計画による課題や展覧会に伴う分野の調査・研究を着実に行っているなどと評価された。
一方、「優れた作品の収集と保管」「豊かな人間性を育む学習の場と美術情報の提供」では、評価「C」となった。
(道・道教委 2018-09-18付)
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