【解説】２１世紀出生児縦断調査

（解説 2018-10-03付）

　文部科学省と厚生労働省は、第十六回二十一世紀出生児縦断調査（平成十三年出生児）の結果を公表した。第十五回調査（中学三年生）と比べ、学校外での勉強時間を「しない」と回答した高校一年生等の割合が、平日で一九・〇ポイント増の二五・四％、休日で一六・三ポイント増の二六・三％と大幅に増加している。これまで、「三時間から四時間未満」以上の割合は増加していたが、今回の調査で減少に転じた。

　調査は、全国の二〇〇一年に出生した子どものうち、一月十～十七日、七月十～十七日に出生した子どもを対象に実施。二万六千九百人から回答を得た。調査対象の九九・〇％が高校などに進学している。

　学校を選択した理由（複数回答）をみると、男子が「自宅から近い・通いやすい」三七・七％、「合格できそうだった」三二・九％、女子が「学校の雰囲気が良かった」四〇・五％、「自宅から近い・通いやすい」が三八・八％など。

　進路選択の満足度は、男子の八五・五％、女子の八六・八％が「満足」「どちらかといえば満足」と回答した。

　学校生活の満足度をみると、クラスの友人関係や教師との関係はうまくいっている、ためになる授業がたくさんあるなど、すべての項目で肯定的な回答が六五・〇％以上となった。

　子ども自身が考える将来（進路）は、「大学卒業後に働くことを考えている」が男子五二・四％、女子五二・二％と最も多い。第十三回調査以降、男女とも「具体的にはまだ考えていない」と回答した割合が徐々に減少している。

　進学を希望する分野では、男子が「理系学部・学科」四三・七％、「文系学部・学科」三二・一％、女子が「文系学部・学科」四一・五％、「理系学部・学科」二七・五％などとなった。

(解説 2018-10-03付)