稚内高で建設・土木業界講話　建設業の魅力にふれる　若手経営者が役割など説明

（学校 2018-10-19付）

１年生３０人が建設業の果たす役割や仕事の魅力を学んだ

　【稚内発】稚内高校（元紺谷尊広校長）は十一日、商業科一年生を対象に外部講師招へい事業「建設・土木業界講話」を行った。参加した約三十人の生徒は、道路をはじめとした地域に密接に関係するインフラ整備や災害対応など、建設業が担う役割やその魅力について理解を深めた。

　「地域に貢献できる人材の育成」という学科目標に基づき、地域の重要産業である建設業の実態を知ることで、進路選択の幅を広め、広く地域経済に貢献できる人材輩出の一助とすることが目的。

　講師として、管内建設業の若手経営者で構成する宗谷建設青年会（＝宗建会、田中太一会長）のメンバー六人が来校した。

　講座の冒頭、商業科長の村上究教諭は「男子だけでなく女子にとっても、この先期待される業界なので、しっかりと話を聞いてほしい」と呼びかけた。

　続いて、宗建会の中田有介氏が土木や建築、維持管理という建設業の三つの仕事内容を説明し、学校の近くで工事を進めている緑・富岡環状通における街路整備の現場を紹介。「道路や歩道を広くし、右折レーンをつくって渋滞を解消させるための工事をしている。建設業は意外に身近な仕事で、皆さんの生活を支えている」と語った。

　また、近年頻発する自然災害について、「災害時に真っ先に現場に駆け付け、復旧作業を行っている。地域の安全・安心を守ることも建設業の重要な役割の一つ」と説明した。

　建設業の待遇・職場環境については、「高卒の平均初任給は、実は建設業が道内の業種で一番高い」「勤務時間は休憩二時間を入れて十時間なので、ほかの業種とほとんど変わらない」「働き方改革に取り組んでいるので、これから先もっと休日の多い業種になっていく」とその実態を伝えた。

　まとめでは、「建設業は皆さんにとってなじみの薄い業界かもしれないが、生活を支える基盤をつくり、災害から地域を守るという重要な使命がある。きょうの講座をきっかけに、少しでも建設業に興味をもってもらえれば」などと期待した。

　このあと、ドローンを使って撮影した港湾や道路工事、除排雪など管内の各現場の様子を視聴した。

(学校 2018-10-19付)