SNS相談体制検討事業実施結果―道教委まとめ 「満足」「やや満足」86% 期間の延長求める声も
(道・道教委 2018-10-24付)

 道教委は、SNSを活用した相談体制検討事業の実施結果をまとめた。道立高校生を対象に、ことし夏に開設した相談窓口「高校生のためのどさん子ほっとLINE」に寄せられた相談を集計。相談件数は六百四十八件で、内容は「友人関係」に関する相談が最も多く、「学業・進路」「心身の健康・保健」などと続く。アンケート調査では、回答者の八六%が「満足」「やや満足」と回答。実施期間の延長、待ち時間の減少を要望する声があった。

 道教委は、いじめを含め様々な悩みを抱える児童生徒に対する教育相談体制の充実を図るため、SNS(LINE)を活用した相談窓口「高校生のためのどさん子ほっとLINE」を八月十七日から三十一日までの期間に開設。道立高校生を対象に、いじめ、不登校、家庭内での悩みなどの相談を受け付けた。

 相談窓口の開設に先駆け、利用登録ができるQRコードを記載したカードを配布して周知し、約一千五百人の生徒が登録した。

 管理システムの運営や相談員による相談対応は、委託先の東京メンタルヘルス㈱が担当。家出や自殺などの緊急事案が生じた場合、虐待が疑われる場合は、道警や児童相談所と連携して対応する体制を整備し開設に臨んだ。

 相談員がメッセージを返信した件数は九百二十件で、相談者から応答があり相談に至った件数は六百四十八件。内容の内訳は「友人関係」に関する相談が百八十四件と最も多く、「学業・進路」が七十五件、「心身の健康・保健」が五十八件、「家庭環境」が三十八件などと続いた。部活動や恋愛に関する悩みなどを含む「その他」は二百三十四件だった。

 男女別では、女子生徒からの相談が四百七十四件と全体の七割以上を占めており、学年別では一年生からの相談が二百七十三件と最も多い。学年が上がるにつれて、相談件数は減少している。

 利用登録者を対象にアンケートを実施した結果、約一割の登録者から回答があり、このうち八四%が「LINEを使って相談した」と回答。八六%が「満足」「やや満足」と回答しており、「また相談してみたい」と回答した割合は八九%だった。

 利用者からは「友達や親に直接言えないことを相談できたのでとてもすっきりした」「泣いていても文字で打てるので、伝えることができた」などの感想が寄せられた。

 意見・要望としては「もっと期間を延ばしてほしい」「待ち時間をもう少し減らしてもらえれば相談しやすく、実りがあると思う」などの声があった。

(道・道教委 2018-10-24付)

その他の記事( 道・道教委)

指導要領等に理解深め 道教委が高校新教育課程説明会 職業学科配置校の45人参加

高校新教育課程説明会  道教委は二十四日、札幌市内の北農健保会館で三十年度高校新教育課程説明会(地方説明会)「職業に関する教科」を開いた。道内の職業に関する学科を配置する高校などから四十五人が参加。講演や説明、研...

(2018-10-26)  全て読む

道天然記念物に指定へ―道教委 沼田のヌマタネズミイルカ化石 34件目、今月下旬正式決定

ヌマタネズミイルカ化石道天然記念物指定  道教委は、二十四日に開いた第二十二回教育委員会会議で、沼田町のヌマタネズミイルカ化石を道の天然記念物(地質鉱物)に指定することを決定した。道教委公報による告示によって、十月下旬に正式に指定...

(2018-10-25)  全て読む

ネイパル6施設の満足度調査 各項目とも高評価に 足寄が「職員の対応」などで100%

ネイパル6施設青少年体験活動(表)  道教委は、道立青少年体験活動支援施設六施設における三十年度利用者満足度調査結果をまとめた。全回答から「該当なし」「未回答」を除いた有効回答による満足度をみると、全施設の平均として「プログラ...

(2018-10-25)  全て読む

高橋知事が宗谷管内訪問 ユニークな活動続けて 稚内大谷高の未来語る会参加

稚内大谷子どもの未来を語る会  【稚内発】道の高橋はるみ知事は十八日、宗谷管内を訪問し、稚内大谷高校(山下優校長)で開かれた子どもの未来を語る会に出席した。稚内大谷高が、本年度から始めた地元企業との連携による電気工事資格...

(2018-10-24)  全て読む

SNS相談体制検討事業連絡協―道教委 次年度以降の継続提案 「ほっとLINE」実施状況

道教委SNS相談事業第2回検討協議会  道教委は十九日、道庁別館で第二回SNSを活用した相談体制の検討事業連絡協議会を開いた。SNSを活用した相談窓口「高校生のためのどさん子ほっとLINE」の実施状況を報告し、今後の相談体制の方...

(2018-10-24)  全て読む

道社会貢献賞(私学教育功績者) 受賞者の功績概要

 道が決定した三十年度道社会貢献賞(私学教育功績者)受賞者の功績概要はつぎのとおり。=敬称略= ▼梅田楷宗(雪嶺学園理事長、くりの木幼稚園園長)  教諭として葛生高校(現青藍泰斗高校)、...

(2018-10-24)  全て読む

道教委・高大連携新規事業 英語学習の意欲を向上 高校生が北大で講義受講等

 道教委と北海道大学は十七日から三日間、北大キャンパス内の学生交流ステーションなどで「Hokkaido Study Abroad Program 2018」を初開催した。道立高校の一・二年生...

(2018-10-23)  全て読む

活動充実に向け交流 学校協働活動推進協等―道教委・道 道央会場

地域学校協働コーディネーター等協  道教委と道は十七日、道庁別館で第二回道地域学校協働活動推進協議会兼コーディネーター等協議会(道央会場)を開いた。石狩教育局と石狩振興局保健環境部が主管。学校運営協議会委員やコーディネーター...

(2018-10-23)  全て読む

いじめ・ネットトラブル根絶!メッセージコンクール 25日から札幌で展示会 ポスター、標語の入賞作品決定

いじめ・ネット最優秀  道いじめ問題対策連絡協議会は、三十年度「いじめ・ネットトラブル根絶!メッセージコンクール」の全道審査結果を発表した。「いじめの根絶部門」で、ポスター三作品、標語三作品、「ネットトラブル根絶...

(2018-10-23)  全て読む

11月2日に遠隔サミット―道教委 全国6道県開催の皮切り

 道教委は、十一月二日午前十時十分から有朋高校で、三十年度道高校遠隔授業実践研究協議会・遠隔サミットを開催する。遠隔サミットは、全国六道県で実施する会議の皮切りとなるもので、近隣自治体の教育...

(2018-10-23)  全て読む