高橋知事が宗谷管内訪問 ユニークな活動続けて 稚内大谷高の未来語る会参加(道・道教委 2018-10-24付)
地域と連携した人材育成について意見交流した
【稚内発】道の高橋はるみ知事は十八日、宗谷管内を訪問し、稚内大谷高校(山下優校長)で開かれた子どもの未来を語る会に出席した。稚内大谷高が、本年度から始めた地元企業との連携による電気工事資格取得の取組について説明を受けた。山下校長は「教育の観点から地域のニーズに応え、まちづくりに参画していきたい」と話し、高橋知事は「私学ならではの柔軟な姿勢で地域と協働したユニークな教育活動を続けてほしい」と期待した。
道から高橋知事をはじめ、中野祐介総務部長、所健一郎総務部法務・法人局学事課長、朝倉浩司宗谷総合振興局長の四人が出席。稚内大谷高からは山下校長と越後屋亨教頭のほか、学校関係者として電気基礎技術の授業において地元企業講師を務める丸山修氏と佐藤正夫氏、授業を受講している二年生の千葉大地君と佐藤平君の六人が出席した。
冒頭、高橋知事は「未来の北海道を考えたとき、人づくりが基本中の基本。今回、管内唯一の私立高校のユニークな取組について話を伺いたい」と述べた。
続いて、越後屋教頭が教育活動報告。仏教の精神を基調として人とのかかわりや命の尊さを教え、一人ひとりを大切にする教育を進めていることを伝えた。
地域産業連携では、本年度からの取組として、地元の電気工事会社などから講師を迎えて第二種電気工事士資格取得を目指す電気基礎技術の授業を紹介した。
講師を務める佐藤氏は「電気を学ぶために札幌の専門学校に行ってしまうと、誰も地元に帰ってこない。札幌に行かなくても資格が取れるとなれば、地元での就職につながる」と述べた。
同じく講師の丸山氏は「電気業界の人材は不足しているが、資格を取ろうという人は少ない。他の地方から募集しても人が来ないので、取組を通じて地元から人材が出てくれば」と話した。
千葉君は「先日の地震で自分たちの生活に電気が必要不可欠だと痛感した。将来は生活の支えである電気を扱う仕事に就きたい」、佐藤君は「授業では初めてのことばかりで大変だが、学んだことを将来につなげたい」とそれぞれ将来について語った。
山下校長は、地元の建設協会の要望を受けて来年度からは土木施工管理技士の資格取得のための授業をスタートすることを説明。「人口減や少子高齢化など稚内の課題は山積しているが、教育の立場から稚内のためにできることを考えていきたい。新たな使命感をもちながら、一層の教育の充実を図り、まちづくりに積極的に参画し続けたい」と決意を新たにした。
高橋知事は「地元の経済界・産業界が求める人材を輩出する取組は、柔軟な対応が可能な私学ならではのもの。非常に素晴らしい」と評価。
「今後も地元と連携しながらユニークな教育活動を展開することを期待する。我々の立場として何ができるか考えていきたい」と締めくくった。
(道・道教委 2018-10-24付)
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