釧路管内PTA連合会研究大会 大人の“元気アップ”を 講演で笑華尊塾・塩谷代表
(関係団体 2018-11-14付)

管内PTA研究大会
約350人が参加し、心を元気にする工夫を学んだ

 【釧路発】第六十回釧路管内PTA連合会研究大会標茶町大会・第四十三回釧路管内PTA連合会母親研修会・三十年度標茶町PTA連合会研究大会が四日、標茶町立標茶小学校で開かれた。管内小・中学生の保護者や教職員など約三百五十人が参加。研究主題「たくましく人間性豊かな子どもを育てるPTA活動の在り方~心豊かな子どもを育てるために」のもと、講演や体験講座を通して、PTA活動の活性化と家庭の教育力の大切さを学んだ。

 開会式では、釧路管内P連の吉田悟志会長があいさつ。

 先のみえない時代に子どもたちが困難に適応して生き延びるため、レジリエンス(復元力)が必要とした上で「子どもたちのために学校と家庭の役割を考え直し、活性化する機会にしてほしい」と呼びかけた。

 歓迎の言葉で佐藤吉彦標茶町長は、子どもを取り巻く環境の変化にふれ「大人が輝く存在となって子どもたちの見本にならなければならない」と述べ、大会の成果に期待した。

 来賓を代表して釧路教育局の鈴木淳局長は、管内教育推進マップにふれ「教育局は子ども・学校・家庭・地域をつなぐ支援に努めていきたい」と社会に開かれた教育課程への理解を求めた。

 また、管内町村教育委員会連絡協議会の國安修一会長は、本年度の管内地域いじめ問題等対策連絡協議会で発表した標茶中学校の実践を紹介。「三年生がリーダーシップを発揮して進めているいじめ未然防止の活動は、中学校生活のあるべき姿を示している」と子どもたちを取り巻く環境の厳しさを打破する方策を示した。

 講演会では「元気アップ~ココロのサプリメント」と題して笑華尊塾代表の塩谷隆治氏が講演した。

 講師の塩谷氏は公立高校で十五年勤務し、教員を退職して「笑華尊塾」を創設。「元気アップ」をテーマに講演や研修、講座の講師として活躍しており、現在は不登校・ひきこもりの人の学習支援や就労支援に尽力している。

 塩谷氏は、自身が勤務した荒れていた高校が校長の一言で立ち直った自身の経験にふれ、「チームの大切さと大人が本気になることの大切さを学んだ。人生に無駄な経験はない」と振り返った。

 その上で、子どもたちのために大人の元気アップが大切であり、①人生の最大の罪は「不機嫌」②子どもの可能性を最大限引き出すために必要なたった一つのことは「明るさ」―という二つの言葉を紹介。「難しいことではない。この二つを共有している組織は力を発揮する」と心の在り方が大切であることを強調した。

 また、時代がどんなに変化しても適応できる二十一世紀型学力を「自己表現スキル」と「自己肯定スキル(自分のことが好きで自分を信じることができる方法)」を身に付けることにあるとし、「それをどんな大人が伝えるのかが大事」と大人の役割を示した。

 最後に、イライラ子育て解消法として、①自分をふかん的にみてイライラする原因を理解する②イライラを解消する複数の方法をもつ③イライラを予防する―の三点を示した。特に③について「脳は現実とイメージを区別することができない」とし、寝る前に自分自身へ楽しかったことを問いかける習慣を身に付けることを勧めた。

 加えて、脳を元気にするため、必ず朝起きたら「あーよく寝た」と声に出して言うことなど肯定的な表現を大切にするよう促した。

 会場は軽妙なトークと参加者同志にハイタッチを促す塩谷氏の独特な講演の進行で、熱気に包まれていた。

 母親研修会では、グリーンツーリズム標茶の大木恵理代表による「牛乳豆腐を使った春巻き作り」と題した体験講座を開き、牛乳豆腐の調理を通して食育の大切さを学んだ。

(関係団体 2018-11-14付)

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