次期社会教育長期計画策定に向け―網走市教委　１０年後のまちづくりを　高校生ワークショップ開く　

（市町村 2018-11-22付）

　【網走発】網走市教委は十一月上旬、市内のオホーツク・文化交流センターで第四次社会教育長期計画策定に向けた高校生ワークショップ「あばしりの“これから”を高校生が“考える”」を開いた。市教委職員や社会教育委員のほか、高校生十九人が参加。活発に意見を交わし、今後の計画策定の参考とした。

　網走市教委では、現在の社会教育長期計画が本年度をもって終了することから、前年度から次期計画の策定に向けて、社会教育調査の内容検討や計画策定への理解を深めるための研修会を開催。

　本年度は策定委員会を設置し、部会などで策定の準備を進めてきた。

　ワークショップは、策定委員である社会教育委員が将来の地域の担い手となる高校生と意見交換を行い、高校生の視点や考えを計画に取り入れることが目的。

　はじめに、とちぎ市民協働研究会の廣瀬隆人代表理事を講師に迎え、「社会教育ってなんのこと～高校生のための社会教育入門」と題した講義を受講。日常の部活動やボランティア活動、事業などへの参加が社会教育につながるものであることを分かりやすく説明した。

　そのあと、グループワークを行い、教委職員や社会教育委員が各グループのファシリテーターを務めながら、①網走のよいところ、好きなところを考えてみよう！②十年後の網走がこんなまちになっていたらよいなというイメージを考えてみよう！③十年後のイメージをまとめながら夢を語ろう！④十年後のイメージを実現させるための取組を考えてみよう！―の項目に沿って意見交換を行い、各グループが協議した内容や考えた取組について発表した。

　高校生からは、「自然の豊かさなど網走にしかないものを大切にするべき。市民にそのことを知ってもらうほか、ＳＮＳなどで広く発信して網走に住みたいと思う人を増やすことが大切」「市民が人のために活動することを“必要なこと”だと感じて、自らボランティア活動するようなまちになってほしい。そのためには子どものころからボランティア活動や人とかかわりをもつ体験が必要」など、幅広い視点からの意見が挙がった。

　廣瀬氏は「社会教育計画の策定に向けて高校生の意見を聞くことは貴重な事例だと思う。今後も網走市の取組に協力していきたい」と述べた。

　市教委では「今回、初めての企画だったが、社会教育委員の意識の高さと高校側の理解もあり、充実した取組ができた。きょうの成果を今後に生かしていきたい」と話し、次期計画策定に向けて意欲を新たにしていた。

(市町村 2018-11-22付)