道内建設業担い手確保助成事業―道建設業信用保証 園児や小中学生に拡大 来年度からリニューアル 
(関係団体 2018-12-06付)

 受注業者に対する公共工事の前払金保証業務を扱う北海道建設業信用保証㈱(吉田義一社長)は、三十一年度から新事業として担い手全般を対象とした「道内建設業担い手確保助成事業」をスタートする。本年度で完了する高校生以上を対象とした道内建設業若年者育成助成事業に対し、より建設業への入職促進を図っていくため、助成対象を園児や小中学生まで広げる。施工管理技士以外の資格取得のための講習会等も助成対象とするなど、助成対象事業を実施する職業高校のニーズにも応えた内容となっている。対象事業の拡大に伴い、五ヵ年事業の総額には現事業の二倍の一億円を計上している。

 同社では、道内建設業若年者育成助成事業が本年度で完了することから、事業の継続やその内容を検討するアンケート調査を実施。送付した対象九十団体等の八六%に当たる北海道の主要建設企業で構成する北海道建設業協会やその傘下の地方建設業協会、対象事業の実施高校の七十七団体などから調査票を回収した。

 調査結果では、「助成の利用団体」で要望の多かった助成事業が、一位「建設業に関する資格取得支援」、二位「建設業新入社員合同研修」、三位「児童・学生等を対象とした建設業教育」の順だった。

 その一方で、工業高校などへの進学者を増やすため建設業教育では、小中学生を招いた事業を求める声が多く上がった。

 「助成対象事業の職業高校」のアンケートでは、施工管理技士等資格取得支援で教員から、「指導しやすい環境が整えられる」「事前研修の助成があると生徒への受検の意識付けに非常に役に立つ」と高い評価を得た。

 建設業における若年者の入職促進に有効と考えられる事業については、「玉かけやクレーン等を実施してほしい」「女子にも専門就職を勧めている。積算等の関係があれば」「土工・測量・施工などの体験学習ができれば、より一層効果が期待できる」という要望が挙がった。

 また、直接助成金を受けて事業を実施する仕組みでないため、団体の申請する事業が学校側のニーズと合致しないケースもあることが分かった。

 道建設業信用保証は、こうしたアンケート結果を踏まえ、道内建設業担い手確保助成事業について、対象年齢を園児や小中学生まで引き下げるなど、入職促進をより強化した内容にリニューアルすることとした。

 事業の対象は、高校生等を対象とした施工管理技士など建設業関係の資格取得支援、児童・生徒・学生等を対象とした建設業についての理解・認識を深めるための事業、高校生・高専生等の建設業への就職意欲を喚起するための研修会・現場見学会など、北海道における建設業の担い手確保に資すると認められた事業などとしている。

 助成は三十一年度から向こう五ヵ年とし、建設関係団体などの毎年度の申請によって承認された事業が単年度ごとに進められる。予算の総額は現事業の二倍の一億円が計上され、「建設団体とうまく連携が取れれば、職業高校の希望する助成事業の機会も増えるのでは」と教育関係者も期待している。

(関係団体 2018-12-06付)

その他の記事( 関係団体)

第35回根室管内北方領土学習研究大会 広く実践可能な学習に 別海町内2校で授業公開

北方領土学習研究大会  【根室発】第三十五回根室管内北方領土学習研究大会が十一月三十日、別海町内で開かれた。教職員など約七十人が参加し、別海町立別海中央小学校(稲村和典校長)と中春別中学校(藤井薫校長)で授業を公...

(2018-12-10)  全て読む

檜山教頭会が教育研究大会開く 学校間、地域との連携を 姿勢や職責など再確認

檜山教頭会教育研究大会  【江差発】檜山教頭会(松村浩良会長)は十一月中旬の二日間、乙部町公民館で第五十回教育研究大会乙部大会を開いた。助言者を含め約四十人が参加。檜山教育局の中野公徳次長による講話や各町教頭会の研...

(2018-12-07)  全て読む

札私幼、札私幼P連が札幌市に要望 消費税増に向け助成拡充を

 札幌市私立幼稚園連合会(=札私幼、前田元照会長)と札幌市私立幼稚園PTA連合会(=札私幼P連、佐々木和也会長)は十一月二十九日、札幌市に三十一年度予算に対する要望書を提出した。札私幼は、喫...

(2018-12-07)  全て読む

帯広市教委等 特別支援教育研究大会開く 専門的知識や技能向上

帯広市特支教育研究大会  【帯広発】帯広市教委、帯広市教育研究会(石井範之会長)、帯広市特別支援学級設置学校長協会(伊賀真美会長)は十一月下旬、帯広市内とかちプラザで第五十六回帯広市特別支援教育研究大会を開いた。市...

(2018-12-07)  全て読む

道エネルギー環境教育研究委が全体研修会 育みたい能力・態度検討 新学習指導要領を見据え

道エネルギー環境教育研委  道エネルギー環境教育研究委員会(榎並典昭委員長)は一日、ホテルライフォート札幌で三十年度全体研修会を開いた。協力研究団体の役員・会員などが参加。「生活科・総合的な学習の時間」など四ブースに...

(2018-12-06)  全て読む

厚沢部町教育ソフト活用推進委が研修会開く 情報の〝見える化〟を 札幌市立屯田小・新保校長講演

厚沢部教育ソフト活用推進委研修  【江差発】厚沢部町教育ソフト活用推進委員会(本谷弘之会長)は十一月中旬、山村開発センターで研修会を開いた。檜山管内の小・中学校教職員など約六十人が参加。学校教育の情報化にかかる講演などを通...

(2018-12-05)  全て読む

情報交流し職能向上 帯広市校長会が学校経営研究協議会開く

帯広市校長会学校経営研究協  【帯広発】帯広市校長会(辻野裕義会長)は十一月二十二日、帯広市役所で三十年度学校経営研究協議会を開いた。提言発表やグループ協議、全体交流、講演を通して校長としての職能向上に努めた。辻野会長...

(2018-12-05)  全て読む

道公教が第1ブロック研修会 愛着もち活力ある学校を 開会あいさつで稲上会長

道公教第1ブロック研  道公立学校教頭会(=道公教、稲上敏男会長)は十一月二十二日、千歳市内のANAクラウンプラザホテル千歳で第一ブロック研修会を開いた。小樽、後志、石狩の各地区教頭会から約百三十人が参加し、研究...

(2018-12-04)  全て読む

建設業の役割など説明 管内高校など23校を訪問、担い手確保・育成へPR―空知建設業協会

 【岩見沢発】空知建設業協会は十二月十二日まで、空知管内の高校二十一校および短期大学二校を対象に建設産業のPRを行っている。担い手の確保・育成に向け、初めて実施したもの。各校を訪問し、進路指...

(2018-12-04)  全て読む

道公教が第3ブロック研修会 教頭としての資質高め 渡島・檜山管内から92人

道公教ブロック研修会  【函館発】道公立学校教頭会(=道公教、稲上敏男会長)は十一月上旬、ホテル法華クラブ函館で道公教第三ブロック研修会を開いた。渡島公立学校教頭会(小野元嗣会長)が主管。渡島・檜山管内各教頭会の...

(2018-12-03)  全て読む