オホーツク管内教育委員大会開く　委員個々が思い発出し　兵庫教育大の日渡教授講演

（関係団体 2018-12-17付）

管内１８市町村から約９０人が参加した

　【網走発】オホーツク管内教育委員会協議会（会長・河原英男遠軽町教育長）は六日、網走セントラルホテルで三十年度管内市町村教育委員大会を開いた。管内十八市町村の教育長や教育委員など約九十人が参加。講演などを通して、管内教育行政の適正な執行と活性化に向け研鑚を積んだ。

　管内教育の振興を図るため、協議会の運営に関し協議するとともに、教育行政の適正な執行と活性化に向けて、会員の研鑚の場とすることが目的。

　開会に当たり、河原会長があいさつ。北海道胆振東部地震から約三ヵ月が経過したことにふれ、「今だからこそ、あの出来事から何を学ぶべきか、危機管理マニュアルに何が欠けていたのかを振り返るチャンスでは」と危機管理マニュアルや防災教育の見直しなどを呼びかけた。

　来賓としてあいさつに立ったオホーツク教育局の松本邦由局長は、本年度地方教育行政功労者表彰を受賞した飯田洋司副会長と道教育功労者表彰を受賞した河原会長の功績をたたえるとともに、学校における働き方改革や学校ホームページを活用した情報発信について取組の充実を呼びかけ、「本大会がオホーツクの教育において実りあるものになれば」と述べた。

　続いて、兵庫教育大学先導研究推進機構教育政策トップリーダー養成カリキュラム研究開発室教授兼室長の日渡円氏が「新しい教育委員会制度と教員の役割」と題して講演した。

　日渡氏は、新教育委員会制度の流れや概要を説明。

　これまでの制度では議論の中に迷いや葛藤がなかったことから、新制度では「教育委員一人ひとりが葛藤し、自分の思いを出していくことが重要」と話した。

　教育を行う学校、家庭、社会のうち、子どもたちにとっての影響力が家庭六〇％、学校三〇％、社会一〇％であることを示した。

　家庭教育が一番大きな影響力をもっていることから、教員や教委関係者は学校教育だけをみるのではなく、学校、家庭、社会の全体をみて学校教育を考えていくことの重要性を指摘した。

(関係団体 2018-12-17付)