道内から唯一の受賞!―白糠高 キャリア教育優良学校等文科大臣表彰 就業状況調査など高評価 
(学校 2018-12-25付)

 【釧路発】第十二回キャリア教育優良教育委員会、学校およびPTA団体等文部科学大臣表彰に白糠高校(塙浩伸校長)が選ばれた。全国百十九団体中、道内唯一の受賞。科目「産業社会と人間」の開設、キャリア教育全体計画の作成、卒業生に対する就業状況調査の取組が評価された。

 表彰は、子どもたちの社会的・職業的自立に向け、必要な基盤となる能力や態度を育てることを通してキャリア発達を促すキャリア教育の充実・発展を目的に、教育委員会、学校、PTA団体等のキャリア教育における取組を奨励・普及するため、十八年度に文部科学省が創設したもの。本年度の受賞団体は、教育委員会の部十二団体、学校の部九十七団体、PTA団体の部十団体の計百十九団体。

 同校は二十七年度から三年間、道教委の職業教育・キャリア教育推進事業の指定を受け、普通科高校であるものの、総合学科の原則履修科目となっている「産業社会と人間」を開設。キャリア教育の全体計画の作成、各教科・科目のシラバスの改善・充実、卒業生に対する就業状況調査など、組織的・系統的なキャリア教育を進めている。

 「産業社会と人間」では、職業理解を深めキャリアプランニング能力を高める「企業・上級学校見学」や「インターンシップ」のほか、自己理解を深め、人間関係形成・社会形成能力を高める「ジョハリの窓」「ピアサポート」を実施している。

 キャリア教育の全体計画では、校務分掌や学年、各教科等におけるキャリア教育の取組が効果的なものとなるよう系統的に整理。校種間の連携を深めるため、地域の小・中学校との連携事業や出前講座を計画に位置付けた。

 各教科において、基礎的・汎用的能力の育成の観点を加えたシラバスを作成し、学校教育全体を通したキャリア教育を組織的に進めている。

 さらに、卒業生を対象とした就業状況調査を実施し、基礎的・汎用的能力の育成にかかる課題等の明確化を図るとともに、調査結果を踏まえ、早期離職の未然防止に向け、キャリアカウンセリングの充実を図るなど、取組を改善している。

 研究指定期間が終了した本年度はキャッチフレーズを「学び直しとキャリア教育の白糠高校」とあらため、引き続き生徒一人ひとりの社会的・職業的自立に向け、必要な基盤となる能力や態度を育成するため、教育活動の一層の改善・充実を目指している。

 今後は、「産業社会と人間」の学習内容の工夫改善に努め、来年度から始まる「総合的な探究の時間」と有機的に結び付けながら、生徒に望ましい職業観・勤労観を育成する。

 さらに、学校設定科目「ベーシック・スタディ」などで義務教育段階の学習内容の確実な定着に努めながら、「主体的・対話的で深い学び」の実現に向け、授業改善を推進。タブレットなどのICTを活用した指導方法の工夫改善のほか、本年度から開設した「久遠塾(公営塾)」と連携を深めながら、「校塾協働」の新しいスタイルの教育活動に取り組む。

 塙校長は「来年創立七十周年を迎える。その記念すべきときに花を添える栄誉をいただいた。これまでの教職員や生徒の取組の成果が評価され、喜びを感じるとともに、一層身の引き締まる思い」と喜びを語る。

 また、本年度から「学び直しとキャリア教育の白糠高校」をキャッチフレーズに、教育活動の改善・充実に取り組んでいることについて、「今後も子どもたちが白糠高で“夢を希望に変え、そして実現!”できるよう、地域としっかり連携しながら、より充実したキャリア教育を推進していきたい」と話した。

 表彰式は来年一月十八日、東京都内の国立オリンピック記念青少年総合センターで行われる。

(学校 2018-12-25付)

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