【解説】学習評価の在り方 文科省
(解説 2019-01-24付)

 文部科学省は、新学習指導要領における学習評価の在り方に関する基本的な考え方、具体的な改善の方向性を示す「児童生徒の学習評価の在り方について」を公表した。これを踏まえて、早ければ本年度中に指導要録の参考様式を示すとしている。

 同省が設置する中央教育審議会初等中等教育分科会教育課程部会「児童生徒の学習評価に関するワーキンググループ」では、昨年十二月に「児童生徒の学習評価の在り方について(これまでの議論の整理)」をまとめた。パブリックコメントでの意見などを踏まえ、文言を一部修正。最終報告としてまとめ、公表した。

 学習評価の基本的な考え方では、カリキュラム・マネジメントの一環としての指導と評価、主体的・対話的で深い学びの視点からの授業改善と評価、評価の改善の基本的な方向性を示している。

 「主体的に学習に取り組む態度」の評価の方法として、ノートやレポートなどにおける記述、授業中の発言、教員による行動観察、児童生徒による自己評価や相互評価の状況を材料として挙げている。その際、各教科等の特質に応じて児童生徒の発達段階や一人ひとりの個性を十分に考慮し「知識・技能」「思考・判断・表現」の観点の状況を踏まえて評価する必要性を示している。

 また、観点別評価を行っていく際には、児童生徒の学習状況を適切に評価する授業デザインを考えることが必要と指摘。

 特に「主体的に学習に取り組む態度」の評価に当たっては、児童生徒が自らの理解の状況を振り返ることができる発問の工夫をしたり、自身の考えを記述し、話し合う場面や他者との協働を通して考えを相対化する場面を設けたりするなど、適切に評価する重要性を挙げている。

(解説 2019-01-24付)

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