稚内市第１回総合教育会議　中期的な視野で対策　地域の学校存続に関し表教育長

（市町村 2019-01-29付）

人口減少が進む中、学校の在り方について議論した

　【稚内発】稚内市は三十年十二月下旬、市役所で第一回総合教育会議を開いた。工藤広市長や表純一教育長、教育委員など五人が出席し、小・中学校の現状と課題、高齢者の学びの支援について協議。表教育長は小・中学校の今後の児童生徒数の推移を示すとともに、「地域に学校を残していきたいと考えており、中期的な視野から対策が必要」と訴えた。

　協議事項は、小・中学校の現状と課題、高齢者の学びの支援の二点。うち、小・中学校の現状と課題では、表教育長が児童生徒数の推移について、出生数などをもとに小学校が三十六年度まで、中学校が四十三年度まで試算した数学を示した。

　それによると、市内全小学校の児童数は本年度の一千五百二十人が、三十六年度は一千四百六十四人に減少する見込み。一方、中学校の生徒数は本年度が八百十四人。三十二年度からは七百九十四人と八百人台を割りつつも増減を繰り返すが、四十二年度には六百六十八人にまで減少する見通し。

　表教育長は「二十九年に生まれた子どもが非常に少ないことが、今後の児童生徒数に影響してくる。中期的な視点で対応していかなければ」と強調した。

　教育委員からは「小規模学級には集団規範を学ぶ上で課題がある一方で、きめ細やかな指導ができるという面もあり、大小どちらが良いか一概に言えるものではない」「これから四、五年は大きな変化はないということだが、その先を見据えて今のうちから地域と学校の在り方を考えていかなければならない」などの意見が挙がった。

(市町村 2019-01-29付)