東川小が教育実践発表会開く Globeの成果を発信 文科省指定研究開発学校
(学校 2019-01-30付)

 【旭川発】東川町立東川小学校(前田昭彦校長)は東川町が文部科学省指定研究開発学校制度で創設した新教科「Globe」に取り組み、成果を上げている。三十年十一月下旬には開校百二十周年記念教育実践発表会を開き、「Local」「Global」「Communication」の三要素でカリキュラム編成した三授業を紹介した。

 東川町は、東川小ほか町内六校・園が文科省の指定を受け、子どもたちの国際的教養を養うため、教科「Globe」を創設。文化や価値観などの異なる人々とよりよい人間関係を構築できる資質・能力を育成するための、初等中等教育段階におけるグローバル化に対応した教育環境づくりを柱とした教育課程の研究開発に取り組んでいる。

 カリキュラムについては、自国や地域の文化や伝統に根ざした自己の確立を図る「Local」(ローカル)、多様な文化を受容し、共生することのできる態度を育成する「Globe」(グローブ)、文化の異なる人々との英語をツールとしたコミュニケーション能力を育成する「Communication」(コミュニケーション)の三要素で編成。

 小学校は、様々な国や文化について理解し、誰とでも寛容的で協力的な態度で接する子どもを目指している。指導方法としては、常に三~四人体制で行い、学級担任(HRT)、日本人英語教師(JTE)、外国語指導助手(ALT)、特別支援学級児童を中心に支援する特支担任で授業を進めている。また、評価については、「Reflectionシート」を活用して毎時間、子どもたちに記述させている。なお、教科書などは使用しておらず、独自でプリントなどを作成し、授業で活用している。

 東川小の研究主題は「ふるさと東川を愛する心情を高め、人間尊重の精神を基調とする国際性を養い、国際社会に通用するコミュニケーション能力の育成」。

 発表会では、二年一組、三年二組、六年一組の三授業を公開。うち、六年一組(曽我佳子教諭、児童数三一人)では単元Globe7「小学校生活・思い出~My Best Memory」を展開。JTEとして木村智美教諭、ALTのクロイ・ネイラーさんが授業に加わった。本時は十一時間授業の扱いの九時間目。「積極的に助言を求め、よりよいプレゼンテーションができるように工夫しながら話すことができる」ことを目標とした。

 前時までに児童たちは、これまでの学校生活を振り返って、思い出に残る行事などを紹介する学習を行ってきた。文法では現在形や過去形、不規則動詞をいくつか覚えたほか、物事の名詞や感情に関する動詞なども学習。英語に慣れ親しませるとともに、コミュニケーションを図る力を育成してきた。

 はじめに、ネイラーさんと発音の確認をしたあと、曽我教諭が本時の目標を提示。東川高校の生徒たちも授業に参加し、高校生が良い見本と悪い見本でプレゼンを披露し、児童に発音や表現力などの違いなどを考えさせるよう取り組ませた。

 それを踏まえ、児童はグループに分かれ、各自で自身のプレゼンの練習に取り組んだ。児童は、タブレットで動画をとって振り返りながら発表の様子を確認した。

 また、各グループに高校生を配置。児童は、高校生から助言をもらったり、質問したりするなど、相手に伝わるプレゼンになるよう、様々な工夫を取り入れながら練習した。

 最後に、「Reflectionシート」を使って、振り返りを行った。

(学校 2019-01-30付)

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