帯広市教育研究会等が校内研究推進協 授業改善の在り方探究 都留文科大・新井准教授講演
(学校 2019-02-04付)

帯広市教育研究会啓西小
新井准教授は算数・数学科の学びの本質などを説明

◆啓西小が算数の授業公開

 【帯広発】道教委の学校力向上に関する総合実践事業実践指定校の帯広市立啓西小学校(橋場仁校長)の学校公開および帯広市教育研究会と帯広市教育研究所主催の第二回校内研究推進協議会が一月二十五日、同校で開かれた。全道の小・中学校から九十二人の教職員が参加。都留文科大学教養学部学校教育学科の新井仁准教授が「“数学的に考える資質・能力”を育む授業づくり」を演題に講演。これからの算数・数学科の授業の在り方について理解を深めた。

 今後求められる算数・数学科の在り方を提案してもらうことで、教職員としての資質・能力の向上、実践力の充実につなげることが目的。

 講演に先立ち、実践指定校として啓西小が学校公開を開催。特設授業研として新井准教授と同校の前田広美教諭による六年生算数「資料の調べ方」の授業を公開した。

 続く講演会では、主催者を代表して橋場校長があいさつ。「アクティブ・ラーニングのための具体的な授業改善に向けて指導をいただき、近隣校の取組に資するものとなるとともに、全道から参加した皆さんの授業改善につながることを祈る」と期待を寄せた。

 続いて、帯広市教育研究会の花井豊副会長が登壇。各学校で自校の強みや良さを生かした校内研究に取り組んでいることについて、「帯広市内のエリアファミリーによる縦と横の連携を生かして、小・中学校の連携に資することを期待する」と呼びかけた。

 引き続き、新井准教授が「“数学的に考える資質・能力”を育む授業づくり」を演題に講演。新学習指導要領が掲げる主体的・対話的で深い学びで一番重要なことは「様々な手段を使って、深い学びにつなげること」と指摘。算数・数学科の学びの本質として、「構造を洞察し、解決方法を探る“発見学習”“問題解決学習”が主流になっている」と説明した。

 つぎに、算数の図形問題を例題と示し、参加者に解かせた。解法を示したあと、「様々な考え方をツールとして示して、組み合わせて洞察しながら解決策を考える」「試行錯誤の中で、悩んだ経験を腑に落ちる感覚にまで昇華させる」ことの重要性を説いた。

 このあと、学びの本質を体感させるための授業改善、児童生徒の批判的思考力を育む授業内容などについて説明した。

(学校 2019-02-04付)

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