全国体力・運動能力等調査結果―千歳市教委 小学校男女など全国以上 「体育が楽しい」9割超
(市町村 2019-02-06付)

千歳市の30年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査結果体力合計点のT得点
千歳市の30年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査結果体力合計点のT得点(クリックすると拡大表示されます)

 千歳市教委は一月三十日、三十年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査結果の概要を発表した。全国平均を五〇・〇としたT得点で表示。体力合計点は小学校男女、中学校男子が全国平均を上回り、中学校女子は全国平均を下回ったものの、前年度より差を縮めている。また、児童生徒質問紙調査では、小・中学校男女ともに体育の授業が「楽しい」「やや楽しい」と回答した児童生徒が九割を超え、全国平均を上回る結果となった。市教委は全体的な上昇、改善の要因を「“新体力テストの実施方法改善に向けた実践事業”の成果の普及」と分析している。

 調査は昨年四~七月末に小学五年生と中学二年生を対象に実施。千歳市では小学校十七校の八百三十八人、中学校九校の七百十人が参加した。

 実技に関して、体力合計点は、小学校男女、中学校男子が全国平均を上回った。小学校女子が全国平均を上回ったのは、調査の悉皆実施以降初めて。中学校女子は全国平均に届かなかったものの、前年度を二・五ポイント上回り、全国平均との差を〇・六ポイントに縮めている。

 種目別にみると、全国平均を上回ったのは小学校男子で六種目。女子は五種目で、前年度より二種目多く全国平均を上回った。中学校男子は五種目、女子は三種目で全国平均を上回り、いずれも前年度より二種目増加。また全道平均との比較では、中学校男女ともにすべての種目で上回っている。

 一方「五〇m走」では小・中学校男女すべてで全国平均を下回ったことから、市教委は「疾走能力の向上に、引き続き取り組んでいく必要がある」との考えを示している。

 肥満度傾向児の出現率については、小・中学校男女ともに全国平均よりやや高い傾向にあるものの、小学校男女、中学校男子では前年度より減少。特に小学校男子では、前年度より二・一ポイント減少した。

 児童生徒質問紙調査の結果をみると、一週間の総運動時間が小・中学校男女ともに全国平均より長く、「八時間(中学校は七時間)以上睡眠をとっている」と回答した割合も全国平均を上回っている。

 また、保健体育の授業について「楽しい」「やや楽しい」と回答した児童生徒の割合は小・中学校男女ともに九割を超え、全国平均を上回った。

 「授業の最初と最後に目標と振り返りがあるか」を問う調査では、肯定的な回答をした小学校男女の割合が全国平均を下回った。一方、学校質問調査紙では、「目標がある」「振り返りがある」と回答した学校は小・中学校とも高い割合を示したが、児童生徒の回答は、小、中、男女ともに学校の回答と差がみられた。市教委は「学校と児童生徒の意識のかい離を埋めていくことが課題」と考えている。

 市教委は、全体的に上昇、改善している結果の要因として、「“新体力テストの実施方法改善に向けた実践事業”の成果の普及」と分析。

 さらに「指定校の優れた実践を他校に還元することで、市内の学校にも取組が浸透してきている」ととらえている。

 また、今後の体力づくりにかかる取組としては、全学年での新体力テスト実施に向けた取組を継続。「昨年より成長したことを児童生徒に実感させることで、運動への意欲を上げる」と考え、実施率一〇〇%を目指していく。

(市町村 2019-02-06付)

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