【解説】体育・保健体育の授業改善

（解説 2019-02-13付）

　道教委の『三十年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査北海道版結果報告書』では、北海道の体力向上関連の取組の検証および改善に向けた取組を示している。調査結果の分析や検証結果を踏まえ、本道の成果と課題を整理。小学校体育、中学校保健体育における授業改善の方向性などを示した。

　小学校体育の授業改善については、成果と課題を踏まえ、改善の方向性として「目標提示の工夫」「振り返る活動の工夫」の二点を挙げた。

　目標提示の工夫では、学習の目標を発達の段階に応じた具体的な内容にするとともに、ホワイトボード等に板書し、手本となる図や映像、教員による示範などと合わせて説明する大切さを明記。目標を示す際には「児童の人数に応じて提示方法や児童を座らせる位置を工夫することが大切」と示した。

　振り返る活動では、目標の達成状況を確認するとともに、達成できた（できなかった）理由などを問いかける重要性を指摘。一単位時間の計画を立てる際には「振り返りで児童に発信してもらいたい内容をイメージするなどして学習目標や活動を検討することが大切」としている。

　中学校保健体育の授業改善の方向性には「活動やルール等の工夫」を提示。基本的な技能の定着を目指した取組において、生徒が活動を楽しんだり、できるようになったことを実感したりすることができるよう、活動やルール等を工夫するよう呼びかけている。

　また、それぞれの改善の方向性に関する学校の実践例も記載。教員が一人で指導する場合に映像資料を活用したり、教具を工夫するなどして目標提示する活動や、基本的な技能を身に付けさせる活動にゲーム的要素を取り入れる取組などを紹介している。

(解説 2019-02-13付)