【解説】道の自転車利活用推進計画案

（解説 2019-02-19付）

　道は、二〇二〇年度までを計画期間とする道自転車利活用推進計画案をまとめた。パブリックコメント等を踏まえ文言を修正したもので、用語集やコラムを追加。年度内の成案化をめざしている。

　日常生活における利用交通手段をみると、自家用車での移動が大半を占めており、自転車を利用した移動は一割程度。健康志向や環境意識の高まりなどから、利用目的も多様化している。全交通事故件数に占める自転車関連事故の構成比は約二〇％前後と横ばい傾向。各地ではサイクルツーリズムの取組が展開されるなど、自転車を取り巻く環境は大きく変化している。

　道は三十年四月、自転車の活用と安全な利用の推進に関する施策を総合的に推進するため、道自転車条例を施行。道自転車利活用推進計画は、条例に掲げる理念の実現に向け、幅広い分野にわたる関連施策の一体的な推進を図ることを目的としている。

　北海道の目指す姿として「誰もが安全・快適で楽しく自転車を利用できる“感動！自転車　北海道”」を掲げ「自転車を知る・使う」「自転車を安全・安心に利用する」「自転車を楽しく・快適に利用する」の三つの視点を設定。①自転車の魅力を生かした多様なサイクルスタイルの実現②自転車を安全で安心に利用することのできる環境の構築③サイクルツーリズムの推進―の三つの展開方向を示している。

　また、道の各部が所管する自転車に関する各種事業を掲載。来年度の新規事業では、関係機関との連携による広域的なサイクリングルートの検討、サイクリング環境の向上に向けたデータ収集を挙げている。

　一般の道民が分かりやすいよう用語集を追加したほか、複座型のタンデム自転車、地方におけるサイクルツーリズムを紹介するコラムを新たに設けている。

(解説 2019-02-19付)