【解説】オリパラ教育拠点校の取組

（解説 2019-02-26付）

　二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催まであと一年五ヵ月。スポーツ庁の「オリンピック・パラリンピック・ムーブメント全国展開事業」実施地域の各拠点校では、オリパラの理念を学ぶとともに、その価値を体系的に学ぶ多様なオリンピック・パラリンピック教育が展開されている。

　同事業は、指定を受けた全国の地域拠点がオリパラ教育全国中核拠点（筑波大学、日本体育大学、早稲田大学）と連携し、オリパラ教育を実施。その成果を発信するもの。札幌市が二十九年度から、北海道が三十年度から実施地域となっている。

　地域拠点では、小学校、中学校、高校、特別支援学校の推進校を指定し、オリパラそのものについての学びまたはオリパラを通じた学びを実践。協力校は、拠点校との交流や協議を通し、実践研究の成果を共有している。

　学習テーマは、①スポーツおよびオリパラの意義や歴史に関する学び②マナーとおもてなしの心を備えたボランティアの育成③スポーツを通したインクルーシブな社会（共生社会の構築）④日本の伝統、郷土の文化や世界の文化の理解、多様性を尊重する態度の育成⑤スポーツに対する興味・関心の向上、スポーツを楽しむ心の育成。地域のオリンピアンによる講話、特別支援学校とのスポーツ交流会など、様々な取組が行われている。

　オリパラ教育の指導資料は、国際パラリンピック委員会（ＩＰＣ）が公認する小学校高学年、中高生向けの『Ｉ’ｍ　ＰＯＳＳＩＢＬＥ』、オリパラに関する教育的価値の伝え方や学習方法を掲載する『ＯＶＥＰ』などがあり、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会の特設サイトでダウンロードできる。

(解説 2019-02-26付)