まちづくり学べるボードゲーム―札幌市市民文化局　新年度は１０セットに　児童対象、担い手育成へ

（市町村 2019-02-15付）

　札幌市市民文化局は新年度、町内会が取り組んでいるまちづくり活動などについて学ぶことができるボードゲーム「ＭａＧ（まちづくりゲーム）」を三セットから十セット程度に増やす予定だ。小学校やまちづくりセンターに貸し出す機会を多くすることで、まちづくりについて知る機会を増やすことがねらい。中学生や高校生、大学生についても引き続き、地域活動への参加促進に向けた取組を進めていく。

　児童生徒や学生にまちづくりへの意識醸成を図り、将来の地域活動の担い手育成につなげる「次世代の活動の担い手育成事業」の一環。札幌市は、小・中学生、高校生、大学生などを対象に、世代に応じた効果的な啓発・体験活動などを実施することでまちづくりへの意識醸成を図っている。

　これまで小学生に対する取組では、二十九年度に市市民文化局の市民自治推進課が作製したボードゲームを活用した取組を展開。小学校やまちづくりセンターなどにボードゲームを貸し出しているほか、三・四年生が職業を体験するミニさっぽろで活用するなど、地域のまちづくり活動について知る機会の確保に努めている。

　中学生には、地元スポット調査隊の取組を実施している。本年度は札幌市立山鼻中学校の生徒が、「自分なりのパワースポット」「残ってほしい物や場所」「町内会から連想するイメージ」などのアンケートを分析。電車事業所や藻岩山を訪問し、調査した内容を発表するなど、地元を見つめ直すきっかけとしている。

　高校生を対象とした取組としては、市立高校と協力し、大通公園ごみ拾いボランティア事業などを展開。地域のボランティア活動への参加等を通じて、まちづくり活動への関心と積極性を育んでいる。

　新年度についてもまちづくりへの意識醸成を図っていくため、本年度の取組を引き続き実施する予定。

　また、小学生に対しては、ボードゲームを三セットから十セットとし、より児童がまちづくりについて学ぶ機会を創出していく予定だ。

(市町村 2019-02-15付)