渡島局 30年度教育実践表彰 8者が晴れの栄誉に 22日表彰式
(道・道教委 2019-02-19付)

 【函館発】渡島教育局は、三十年度渡島管内教育実践表彰の受賞者を決定した。本年度は、学校教育関係では三校と三個人、社会教育関係で一団体と一個人が受賞した。二十二日に道立函館美術館を会場に表彰式を執り行う。

 受賞者はつぎのとおり。=敬称略=

【学校教育】

▼七飯町立七重小学校(工藤達也校長、児童数五一七人)=全校で統一した教育活動の推進

 永年にわたり、学校教育目標「深く考える子ども 明るく思いやりのある子ども 丈夫でたくましい子ども」の実現を目指し、知・徳・体の調和のとれた子どもの育成に取り組んでいる。

 特に、「学校力向上に関する総合実践事業」の実践指定校として、包括的な学校改善や人材育成に計画的に取り組むほか、児童の基礎力・道徳力・生活力を向上させるための「七小スタイル」による全校で統一した取組を推進し、その成果を管内に広く発信するなど、教育活動の改善・充実に大きな成果を上げている。

 また、文部科学省の「つながる食育推進事業」のモデル校として、食に関する指導方法の工夫・改善にかかる実践研究を推進するなど、組織的に食育の充実を図る取組は高く評価されている。

▼函館市立青柳中学校(松田賢治校長、生徒数三一〇人)=「考え議論する」道徳の授業実践

 三十年度の開校から、学校教育目標「自らの学びを活かし 互いに助け合い 未来を創造する生徒」の育成を目指し、知・徳・体の調和のとれた生徒の育成に取り組んでいる。

 特に、「北海道道徳教育推進校事業」の推進校として、「正しい判断力を身に付け、互いに認め合い、豊かな人間性溢れる生徒の育成」を研究主題とし、生徒が主体的に考え、議論する道徳の授業実践を積み重ね、その成果を管内に広く発信するなど、道徳教育の改善・充実に大きな成果を上げている。

 また、中学校区内の三つの小学校とともに、学校運営協議会である「青柳ネット」を共同設置し、学校と地域が一体となった子どもの健全育成を担う取組は高く評価されている。

▼長万部高校(田邊禎明校長、生徒数六八人)=校種間連携による社会に開かれた教育課程の実践

 永年にわたり、研修支援事業の一環として小学校に理科教員を派遣し地域の理科教育の充実に寄与するとともに、小中高合同のいじめ撲滅宣言を採択するなど、校種間連携による地域の教育活動の充実に取り組んでいる。

 特に、長万部町教育連携会議と連携し、文部科学省の教育課程研究指定校として、校種間連携による社会に開かれた教育課程の編成や「主体的・対話的で深い学び」の視点からの授業改善に取り組むとともに、学校のグランドデザインを基本とした学校改善の取組に成果を上げている。

 また、総合的な学習の時間において「ふるさと学」をテーマに設定し、小中高合同発表会を通して地域に発信する取組は、学校と地域が一体となって、地域を愛する人材育成によるまちづくりを進めるキャリア教育の実践として、高く評価されている。

▼坪谷正樹(函館市立八幡小学校主幹教諭)=包括的な学校改善や人材育成の充実に貢献

 二十五年度から、「学校力向上に関する総合実践事業」の実践指定校における包括的な学校改善や人材育成の具現化に向けて、教職員のリーダー的な役割を担っている。

 特に、二十九年度からは、主幹教諭として、全教職員に教育理念の浸透を図り、学校改善の充実に努めるとともに、授業の質の向上を目指した「八幡スタンダード」の定着に向けて、日常的に授業を参観して指導助言を行うなど、若手教員の育成や校内研究の活性化に大きな成果を上げている。

 また、全教職員で学習規律や生活規律をそろえて指導を徹底するとともに、いじめの未然防止に力を発揮するなど、学校全体の学力向上と生徒指導の充実に貢献する取組は高く評価されている。

▼中田宗男(函館市立本通中学校主幹教諭)=社会科教育および道徳教育の振興に貢献

 永年にわたり、社会科の学習指導において優れた実践を積み重ねるとともに、管内の中学校における社会科教育の振興に寄与している。

 特に、函館市中学校社会科教育研究会において、授業公開や提言を行い、示範的な役割を果たすとともに、研究部長、事務局長を歴任し、北海道社会科教育研究大会函館大会では、運営の要となる責任者として尽力し、研究大会を成功に導くなど、社会科教育の充実に大きな成果を上げている。

 また、南北海道教育センター講座「道徳教育」の講師や道道徳教育推進委員を務め、管内ならびに全道の道徳教育の充実に貢献する取組は高く評価されている。

▼桜井みちる(函館中部高校教諭)=グローバル化に対応した英語教育力向上に係る実践

 永年にわたり、生徒が主体的に学ぶオールイングリッシュによる授業を推進し、生徒の英語力向上を図る先進的な教育実践に取り組んでいる。

 特に、二十六年度から四年間にわたり、指導的な立場として道教委主催の「グローバル化に対応した英語教育指導力向上研修」の講師を務めるなど、道南地域の高校英語科教諭の指導力向上に成果を上げている。

 また、校内では英語クラブの顧問として生徒がもつ潜在能力を引き出し全国大会出場へ導くなど、その卓越した指導力は、高く評価されている。

【社会教育】

▼八雲さむいべや祭り実行委員会(田中健司会長、会員数二七人)=雪や寒さを活かし八雲の活性化に貢献

 永年にわたり、毎年二月に子どもから大人まで楽しめる冬の屋外活動を提供する「八雲さむいべや祭り」を実施し、「雪」や「寒さ」を活用した地域活性化に取り組んでいる。

 特に、二十五年度には八雲町情報交流物産館「丘の駅」のリニューアルオープンに合わせ、規模を拡大して前夜祭と本祭を開催し、来場者の大幅な増加を実現した。現在も町内外はもとより海外からの観光客も含め参加者が一万人を超えるイベントの開催に貢献している。

 さらに、多数の地元企業からの協賛を受け、八雲町の物産バザーや八雲産のもち米を使った餅つきを行うなど、地域活性化を図る取組として高く評価されている。

▼石川兼司(七飯地域子ども会育成連絡協議会副会長)=子ども会の交流を通じて地域社会に貢献

 永年にわたり、社会教育の分野において、七飯町地域子ども会育成連合会の役員として、精力的に活動するとともに、渡島管内の子ども会活動の充実・発展に寄与している。

 特に、二十一年度からは、渡島管内地域子ども会連絡協議会長および道子ども会育成会理事を務め、渡島管内の各子ども会事務局と連携しながら、会員相互の研修および地域子ども会育成組織の交流、連携を図る事業を実施し、子どもたちの健全育成に大きな成果を上げている。

 また、七飯町まち・ひと・しごと創生推進委員会の委員として、地域公共交通の活性化や次世代の育成など、まちづくり、人づくりの活動に貢献する取組も高く評価されている。

(道・道教委 2019-02-19付)

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