ＩＣＴの有用性学ぶ野幌高視察　考える力につながる　道教委・佐藤教育長が生徒４人と意見交流

（道・道教委 2019-03-15付）

タブレットの使用などについて活発に議論した

　道教委の佐藤嘉大教育長は十一日、野幌高校（林正憲校長）を訪れてタブレットの活用授業を視察した。道立教育研究所がタブレットを貸し出して実施したもので、ＩＣＴの有用性を学習する様子を参観。授業後の生徒を交えた意見交換会で佐藤教育長は「タブレット授業について一生懸命考え、“考える力”につながった」と感想を述べた。

　同校は道研のパートナースクール事業のもと、ＩＣＴの活用について支援を受けている。タブレット十一台と付属品などを借り受けたほか、同校を訪問した道研所員による研修に同校教諭ら十五人が参加。アプリの効果的な使用方法などについて理解を深めるなど、授業での活用に向けて研鑚を積んできた。

　道教委から佐藤教育長、川端雄一教育環境支援課長ら五人、道研から北村善春所長ら四人が来校。飯岡裕貴教諭と本間敦志教諭による二年一組の数学Ⅱを視察した。

　授業終了後、佐藤教育長らと飯岡教諭、授業を受けた四人の生徒を交えて意見交換会を実施。

　飯岡教諭が授業のねらいを紹介したあと、授業に参加した生徒がタブレット授業の感想を話した。「みんながいつも以上に自分の意見を出せていて、最終的にまとめて一つの意見として完成できたのが良かった」などの意見が挙がった。

　また、「タブレットは一人一台か、班に一台どちらがよいと思うか」「アプリで簡単に答えが出ることについてどう思うか」など、活発に議論を交わした。

　佐藤教育長は、タブレットの使用について「考える力が身に付かないという意見もあるが、今まさに皆さんはタブレット授業について一生懸命考えている。きょうの授業は考える力につながったと思う」と笑顔をみせた。

　林校長は「タブレットの提供を含め、現場の先生の要望に応えて連携してもらえることは先生方のやる気につながる」と連携の効果を挙げた。

　佐藤教育長は、今後も「各学校に個別に対応した支援をしていきたい」と、引き続き同校と連携していく意向を示した。

(道・道教委 2019-03-15付)