野幌高視察の道教委・佐藤教育長　数学アプリ使いこなす　数学Ⅱの授業を参観

（道・道教委 2019-03-15付）

授業で生徒はＩＣＴの有用性を学習した

　十一日に野幌高校（林正憲校長）を視察に訪れた道教委の佐藤嘉大教育長は、二年一組（生徒数三十六人）で行われた飯岡裕貴教諭と本間敦志教諭の数学Ⅱの授業を参観。生徒がＩＣＴの有用性を学ぶ様子を興味深く視察した。

　本時の目標を「数学アプリを使いこなす」「タブレットやＩＣＴの有用性について考えを深める」と設定。タブレット授業を行うことで、数学が苦手な生徒の積極的な授業参加や、アプリを使って自習するスキルの習得、利便性やデメリットなどの気づきをねらった。

　四人で一班のグループをつくり、一班に一台ずつタブレットを配布。問題をカメラにかざすだけで計算の答えやグラフが表示されるアプリの使用方法を紹介し、班で協力して問題を解くよう指示した。

　制限時間終了後、飯岡教諭は「プリントの左側はアプリで解ける問題だが、右側はアプリでは答えが出ない問題」と種明かし。問題によってはコンピューターが認識を誤り、正確な答えが表示されないことを説明した。

　これを踏まえ、タブレットなどのＩＣＴの有用性について問題提起。アプリを使用するメリットとデメリットについて付せんに記入し、班で意見をまとめるよう指示した。

　各班が共有アプリに提出した意見をプロジェクターに映し出し、全体で共有。「計算が楽」「一瞬で解ける」「簡単に情報共有ができる」といったメリットや、「依存してしまう」「自分の考え方が身につかない」といったデメリットが挙がった。

　最後に飯岡教諭は「みんなが右側の問題を自分で解けたのは、解き方が身に付いていたから。タブレットは知識を集める機器としては便利だが、これに依存することなく、良い道具として使えるようにしてほしい」と呼びかけた。

(道・道教委 2019-03-15付)