奥尻町31年度教育行政執行方針 中学校でCS導入 小学校に校務支援システム(市町村 2019-04-08付)
奥尻町教委・石島孝司教育長
【江差発】奥尻町教委の石島孝司教育長は31年度教育行政執行方針で、中学校でのコミュニティ・スクール実施を通して、地域全体で子どもたちの学びを支援する取組を推進していく方針を示した。また、中学校で導入済みの校務支援システムを小学校にも導入し、教職員の業務負担軽減と勤怠管理機能を活用することで、働き方改革の取組を推進していく。
執行方針の概要はつぎのとおり。
▼確かな学力の育成等
全国学力・学習状況調査の結果から、児童生徒の学力は向上しているものの、個別の課題もみられることから、引き続き家庭学習の充実と放課後学習の推進や、授業改善の取組を行うなど、確かな学力の向上に努めていく。
小学校での土曜授業は継続し、英語教育を充実するためのALTの配置も継続するとともに、現在、中学校で進めているICTを活用した教育促進事業も継続していく。
また、30年度に青苗小学校で実施した1日防災学校も実施する予定。
さらに、教育上特別な支援を必要とする子どもの対応については、幼稚園や町などの関係機関と連携・協力を図り、個別の指導計画や支援計画に基づいた、きめ細かな指導の充実に努め、必要に応じ特別支援教育支援員を配置していく。
▼豊かな心を育てる教育の推進
子どもたちに生命を大切にする心や他人を思いやる心、美しいものや自然に感動する心、公共心や規範意識などをしっかり育むためには、人とのふれあいを重視した教育活動が極めて重要である。
このため、学校における道徳教育の一層の充実を図るとともに、家庭での生活習慣のリズム化、地域における自然体験やボランティア活動など、地域住民の参加や協力を得ながら一層の充実を図っていく。
特に、いじめは決して許されないことであり、いじめが原因と思われる児童生徒の自殺という痛ましい事件が全国で発生している。自らその命を絶つということは決してあってはならないこと。
学校教育に携わる関係者だけでなく、町民一人ひとりが、この問題の重大性を認識し、今後も豊かな人間関係を育てるため、町民の支援を願う。
▼信頼される学校づくり
教育は、子どもたちへの深い愛情と、学校、家庭、地域相互の信頼のもとに、地域社会が子どもたちの成長を願い、協力し合って行われることが大切である。
地域に開かれ、信頼される学校を実現するためには、学校が自らの教育活動について積極的に説明責任を果たすとともに、保護者や地域の方々の意見や要望を適切に受け止め、それぞれの学校や地域の創意工夫を生かした特色ある学校づくりをともに進めることが重要となる。
現在中学校に導入している校務支援システムを小学校にも導入し、教職員の業務負担軽減と勤怠管理機能を活用し、働き方改革につなげたい。
▼魅力ある高校づくりの推進
高校の魅力を一層高めるため、現在進めている「まなびじま“奥尻”プロジェクト」を、行政と高校が一丸となって取り組むとともに、引き続き道内外での学校説明会や体験入学などの生徒募集活動をきめ細かく行っていく。
31年度の島留学生の出願者は17人で、32年度以降の留学生の受け入れに当たっては、同じ規模の寄宿舎の建設が必要となる。
また、世界津波の日高校生サミットの札幌開催に伴う、奥尻町でのスタディーツアーでは、海外からの高校生と奥尻の高校生との交流や町内の視察が予定されており、関係機関と連携を密にして対応していく。
▼地域全体で子どもたちの学びを支援する取組の推進
学校が地域の方々と学校教育の目標やビジョンを共有し、地域と一体となって子どもたちを育む地域とともにある学校を目指し、文部科学省が推進するコミュニティ・スクールを30年度小学校2校に導入した。
31年度は中学校にこの制度を導入し、地域全体で子どもたちの学びを支援する取組を推進していく。
▼社会教育
町子どもの読書活動推進計画では、町海洋研修センター図書室を活動拠点とし、読み聞かせ団体うみいろによる乳幼児に対する読み聞かせや、図書室を期間限定でカフェ化するうみいろCafe事業など、参加した子どもや保護者同士がつながる憩いの空間を提供し、読書活動の推進を図っていく。
(市町村 2019-04-08付)
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