歌志内市31年度教育行政執行方針 義務教育学校設置へ 準備委立ち上げ詳細検討(市町村 2019-04-09付)
歌志内市教委・森塚勝敏教育長
【岩見沢発】歌志内市教委の森塚勝敏教育長は31年度教育行政執行方針で、小・中学校を合わせた義務教育学校を歌志内中学校に設置する方針を示した。31年度は設置準備委員会を立ち上げ、教育目標や教育課程、通学手段のスクールバス化などについて検討を行う考えを表明した。
教育行政執行方針の概要はつぎのとおり。
▼学校教育の充実
33年4月に、小学校と中学校を1つにした義務教育学校を現歌志内中に設置することとした。児童生徒数の減少に対応した学校規模を確保し、新しい学校として希望がもてるような施設を構築するとともに、児童生徒、保護者や地域から信頼される学校として最大限努めていく。31年度は、校舎改修にかかる実施設計を行うとともに、小学校・中学校による義務教育学校設置準備委員会を立ち上げ、スムーズなスタートが切れるよう、教育目標や教育課程・学校行事・通学手段におけるスクールバス化についても検討していく。
また、30年度から小学校で実施している1年生からの英語教育やロボットを使ったプログラミング教育をはじめ、新学習指導要領の完全実施に向け、生きる力の理念をもとに、「何ができるようになるか」「何を学ぶか」「どのように学ぶか」の視点で、この時代における重要性をあらためてとらえ直し、その具現化とともに義務教育9年間の教育課程の枠組みをつくっていく。
31年度から、実用英語技能検定の受検機会の拡大と児童生徒の英語力および学習意欲の向上を図るため、検定料の補助を行うこととする。30年度、歌志内小では、児童数の減少に伴い複式学級の発生が懸念されたが、31年度も依然として予断を許さない状況が継続していることから、より良い教育環境を確保するため、これまでと同様に同学年での学級編制を維持していく。
学校給食については、メニューの工夫・改善を図りながら、安心・安全な給食提供に努めるとともに、食に関する正しい知識と望ましい食習慣を身に付けることができるよう、発達段階に応じた食育指導に取り組んでいく。
インクルーシブ教育の理念に基づいた、一人ひとりのニーズに応じた支援や特別支援教育の充実、各学校で策定しているいじめ防止基本方針に基づいた細やかな取組など、子どもの人権・命の尊厳の視野に立ち、どんなに小さなことでも決して見逃さず、迅速で適切な対応をし、家庭・関係機関とより密接な連携を図って最善を尽くす。
さらに、児童生徒の家庭が安心して子育てに集中できる環境を整えるため、給食食材費、補助教材費および高校等就学支援金などの助成、小・中学校の修学旅行費用を全額助成する制度を継続し、各家庭の負担軽減に努めていく。
▼社会教育の充実
郷土愛や誇りを子どもたちに育成し、地域の中で生きる力や豊かで強い心を育むとともに、学校や家庭で学んだことを社会で生かすことができるよう、体験活動や異年齢交流などの機会を設けていく。また、子どもが、安心して過ごすことができるよう、巡視や見守り活動を続けるとともに、児童館をはじめとする放課後や休日の居場所づくり、コミュニティセンターでの公的学習塾、学校支援地域本部事業などの学校・家庭・地域連携協力事業を継続し、地域ぐるみによる子どもの教育を推進していく。
なお、東光児童館、神威児童センターおよび学童保育は、子どもたちの動線や保護者の利便性向上を図るため、義務教育学校が設置される中学校敷地に一元化して設置するための検討を進めていく。
(市町村 2019-04-09付)
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