３１年度“学ぶ力”の育成プラン―札幌市教委　小中一貫教育の視点を　教育課程編成の手引活用

（市町村 2019-04-09付）

　札幌市教委は31年度の「さっぽろっ子“学ぶ力”の育成プラン」をまとめた。前年度からの変更点をみると、同プランの柱の1つとしている「校種間連携」の副題に「小中一貫した教育の視点から連続性のある教育を推進」を加え、より具体性をもたせた。また、各学校の「学ぶ力」育成プログラムを改訂・実行する手法の1つとして、「札幌市教育課程編成の手引の活用」を新たに示した。

市教委では、26年度から児童生徒の学ぶ力の育成に向けた総合的な計画として、具体的な内容を取りまとめた育成プランを策定し、取組を進めている。

　30年度全国学力・学習状況調査および20項目の学習などについてのアンケート（札幌市全体の共通指標）の結果等を踏まえ、31年度の同プランをまとめた。

　プランは、①分かる・できる・楽しい授業づくりの充実②校種間・学校間連携の充実③学校、家庭が一体となった習慣・環境づくりの推進―の3本柱で構成。31年度は、このうち②に副題を設け、小中一貫教育の視点をもつことを目指している。その施策の1つとして、「学ぶ力の育成に向けた取組の成果と課題の共有」を新たに設定した。

　①の施策のうち、「各学校が学ぶ力育成プログラムを改訂し実行」に関しては、教育研究推進事業や教育センター研修を活用することを示したほか、新たに「札幌市教育課程編成の手引の活用」を設定。手引に基づき、新学習指導要領の趣旨を踏まえた授業改善を進めるよう求めている。

　このほか、③に関しては、前年度と同様、リーフレット『さっぽろっ子“学び”のススメ』を活用することを示したが、その活用方法については、好事例を具体化し、各学校の学ぶ力育成プログラムに位置付けるよう求めた。

　また、各学校が取組状況についての情報発信を充実させることも盛り込んでいる。

(市町村 2019-04-09付)