31年度胆振管内教育推進の重点 局・市町教委など取組整理 働き方改革スケジュールも
(道・道教委 2019-04-25付)

●、【働き方】教育長会議
31年度働き方改革の推進について(クリックすると拡大表示されます)

 【室蘭発】胆振教育局は11日に開いた管内公立小・中学校長会議で、31年度管内教育推進の重点の具体の取組を示した。①学力・体力の向上②いじめ・不登校の解消③望ましい生活習慣の定着④働き方改革の推進―の4つの重点ごとに、教育局の取組と市町教委・学校の取組を整理。学力・体力の向上に向けた検証改善サイクル確立のため、教育局は「管内課題を可視化し共通理解」など、市町教委・学校は「検証可能な目標指標の設定と、短期、長期の検証改善サイクルの実施」などを挙げた。併せて、働き方改革推進のスケジュールイメージも示した。各重点の具体の取組はつぎのとおり。

◆重点1 学力・体力の向上

【調査結果に基づく検証改善サイクルの確立】

▼教育局の取組

▽学校教育指導訪問(前期・後期)において、各学校が作成した学校改善プラン等(学力・体力向上)に対する指導助言

▽管内課題を可視化し共通理解→管内課題を可視化した資料の作成・活用による各学校の検証改善サイクルの取組支援

▽研修内容の充実→「組織力強化会議」「ミドルリーダー資質向上研修」等において各学校の学校改善プラン等に基づく取組状況の検証・改善

▽成果が現れていない市町や学校への重点的な支援→校内研修のコーディネート、複数回訪問等

▼市町教委・学校の取組

▽各種調査結果の詳細の分析による課題の明確化および課題解決に向けた具体の取組(学校改善プラン等の作成)を教職員全体で推進

▽検証可能な目標指標の設定と、短期、長期の検証改善サイクルの実施→学習内容の定着状況を定期的に把握する取組と、課題のある内容について繰り返し指導を行うサイクルの確立

▽保護者や地域住民への調査結果の分かりやすい説明

▽各種研修に参加した教員の活用

【「主体的・対話的で深い学び」の実現】

▼教育局の取組

▽学校教育指導訪問および各種研修機会において授業改善の具体的な方向性を説明→①授業において、児童生徒の主体的な学びと学習内容の定着を図る「見通し」と「振り返り」の位置付け②思考力・判断力・表現力等を育成する学習指導の充実

▽算数・数学の授業改善に向けた支援→①胆振独自研修会の開催②指導資料を活用した指導助言

○体力・運動能力の向上にかかわる実践の普及・啓発

▼市町教委・学校の取組

▽学力・体力向上に直結する校内研修(授業改善)の推進→①身に付けさせたい資質・能力を明確にした授業づくり②「見通し」と「振り返り」を児童生徒に十分認識させる工夫

▽授業改善の取組の積極的な公開

◆重点2 いじめ・不登校の解消

【不登校の解消と未然防止の取組の推進】

▼教育局の取組

▽専門的な相談・指導を受けていない児童生徒を「0」にする「オール胆振」の取組の推進→①「胆振管内いじめ問題等対策連絡協議会」の協議内容の周知②学校教育指導訪問および各種研修機会において具体的な方向性を説明

▽子どもの電子メディアとのかかわりを含めた「望ましい生活習慣の確立」等を目的としたフォーラム等の独自開催

▼市町教委・学校の取組

▽各学校の不登校の状況の把握および学校における不登校児童生徒への対応支援

▽専門的な相談・指導を受けていない児童生徒を「0」にする取組の確実な実施

▽「児童生徒理解・教育支援シート」の作成と効果的な活用

▽不登校の解消に向けた家庭や関係機関との協力体制の構築

【いじめの積極的な認知と組織的な対応の強化】

▼教育局の取組

▽いじめの早期発見、早期対応に向けた支援→学校教育指導訪問および各種研修機会において具体的な方向性を説明

▽「どさんこ☆子ども地区会議」の実施と、成果の普及・啓発

▽「胆振管内仲良しコミュニケーション月間」の実施と、実践事例の普及・啓発

▽「いじめ・ネットトラブル根絶!メッセージコンクール」の実施

▼市町教委・学校の取組

▽いじめの正確な認知に関する教職員間での共通理解を図る等、いじめを見逃さない体制の確立

▽「学校いじめ防止基本方針」の点検・見直しの実施

▽いじめの未然防止に向けた「仲良しコミュ二ケーション」活動の充実

▽「いじめ・ネットトラブル根絶!メッセージコンクール」を活用した学校における取組の充実

◆重点3 望ましい生活習慣の定着

【家庭学習の充実】

▼教育局の取組

▽学校が組織的・計画的に取り組むための支援→学校教育指導訪問や教育局のWebページ等を活用した優れた実践の普及・啓発

▽各種研修や会議等において各学校の取組状況を情報交換する場の設定

▼市町教委・学校の取組

▽家庭学習の方針や方法、内容等を学校全体で統一して指導→①発達の段階を踏まえた系統的な指導②授業と関連を図った家庭学習③学習内容の定着を図る繰り返し指導

▽保護者や児童生徒に対する学校の取組方針や方法の分かりやすい説明

【生活リズムの定着】

▼教育局の取組

▽保護者等を対象とした研修や説明→家庭学習の充実や電子メディアとのかかわり方を含めた望ましい生活リズムの定着を目的とした研修や説明を、就学時健診など、多くの保護者や地域住民が集う場において実施

▼市町教委・学校の取組

▽生活習慣にかかわる各種データの分析による課題の明確化および課題解決に向けた具体の取組を教職員全体で推進→「時間の目安を決めて生活リズムを整える」等の各種リーフレットや、生活リズムチェックシートなどを活用した指導

▽保護者等への説明などを通じて課題を共有し、一体となった取組の推進

◆重点4 働き方改革の推進

【アクション・プランの確実な推進に向けた体制の整備】

▼教育局の取組

▽「オール胆振」で、管内統一した取組を実施→①部活動休養日等の完全実施に向け、各種競技団体等との連携・調整②転送電話の導入を促進

▽「胆振管内学校における働き方改革推進会議」で、情報提供・意見交換等を行い、各市町の取組を促進

▽各種研修や会議等で説明→①校長会・教頭会等研修会②初任段階教員研修など法定研修③胆振管内PTA連合会研修会等

▽好事例を収集し各市町・学校へ提供→①全国・全道における実践の情報収集②校長会等と連携し情報収集③学校教育指導訪問で情報収集

▼市町教委・学校の取組

▽勤務時間の客観的な把握

▽教頭業務改善の推進→①各種会議や学校行事等の精選・見直し等②教員と事務職員との役割分担の見直し等

▽変形労働時間制の活用

▽学校の経営方針等に「働き方改革」に関する内容を盛り込むなど、全教職員が共通理解のもとで取組を推進

▽教職員一人ひとりの意識改革の促進→職員会議、校内研修や人事面談等の機会をとらえ、業務の明確化・適正化を図るとともに、意識改革を推進

▽保護者や地域住民に対して説明や資料を配布するなど、理解促進に向けた取組を実施

▽「学校に係る部活動の方針」策定(市町教委9月まで)

▽「学校の部活動に係る活動方針」策定(各学校31年度末まで)

(道・道教委 2019-04-25付)

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