理センと東大先端研が連携協力　最先端実験器具など紹介　高レベルの教育を隅々まで

（道・道教委 2019-05-07付）

道研の北村所長（左）と東大先端研の神﨑所長

　道立教育研究所附属理科教育センターと東京大学先端科学技術研究センター（以下、東大先端研）は２５日、道立教育研究所で連携協力に関する覚書を交わした。道研の北村善春所長と東大先端研の神﨑亮平所長が覚書を手交。今後、東大先端研は所有する最先端の実験器具を道内の教員やＳＳＨ指定校に紹介するなど、本道理科教育の充実発展に向けた連携と協力を推進する。北村所長は「研究所の機能を高め、高いレベルの教育を北海道の隅々まで届けたい」と期待する。

　理科教育における主課題への対応と教職員の資質・能力の向上を図るため、相互の機能を活用して実践的な連携協力を行い、本道の理科教育の充実発展に寄与することがねらい。

　道研所員の発案をもとに、今回の連携協力が実現。道研が道外大学と連携した取組を進めるのは初の試みで、東大先端研が地方の教育研究機関と連携するのも、今回が初めてという。

　連携協力事項は、①教職員の資質・能力の向上を図るための研修②理科教育における諸課題に対応するための調査研究③スーパーサイエンスハイスクールなどの研究指定事業の発展・充実④その他、北海道の理科教育に関して必要と認められる事項―に関する４点。

　この日、東大先端研の神﨑所長ら一行が道立教育研究所を訪問。北村所長と覚書を交わした。

　今後、理センを通して東大先端研で開発する最先端の実験器具を道内の教員に紹介。科学への興味を深めてもらう機会を子どもたちに提供する。ＳＳＨ指定校においても研究所の技術やノウハウを活用し、課題研究などの探究的な活動に取り組む予定。

　神﨑所長は「我々の研究分野は多岐にわたり、様々な用途に応えられると考えている。今後、様々な分野での連携の在り方について、具体的に検討していきたい」と述べた。

　北村所長は「子どもたちが新しい社会で生きる力を育むことができるよう、授業の環境整備を支援したい。研究所の機能を高めることで、高いレベルの教育を北海道の隅々まで届けたい」と期待する。

(道・道教委 2019-05-07付)