雨竜町の教育行政執行方針　小中一貫へ体制整備　ピア・サポートを活用

（市町村 2019-07-09付）

雨竜町教委・糸谷尚徳教育長

　【岩見沢発】雨竜町教委の糸谷尚徳教育長は本年度教育行政執行方針で、小中連携の取組を基盤に、小中一貫教育に向けた体制整備を進めていく考えを示した。このほか、引き続き９年間を見通したピア・サポートプログラムの活用を図るとした。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼学校経営

　校長の力強いリーダーシップのもと、教育目標の達成に向けて、教職員が一丸となって日々の実践に全力を挙げ、教育の質的向上を図り、活力ある学校づくりを推進するとともに、施設一体型小中併設校開校以来５年間の小中連携の取組を基盤に、小中一貫教育へ向けての体制整備を進めていく。

▼教育課程

　地域コミュニティの創出を図るふるさとキャリア教育を積極的に展開するなど、新学習指導要領の趣旨に基づき、地域と目標やビジョンを共有しながら、社会に開かれた教育課程の視点に立ち、学校教育目標達成を目指し、地域と共にある学校づくりを推進する。

▼学習指導

　標準学力検査、全国学力・学習状況調査などの結果分析によって、各学校で作成した学力向上ロードマップに基づく取組や、小中相互乗り入れ授業、小中合同教員研修の実施などによって、主体的・対話的で深い学びの実現を目指した授業改善に努めていく。

　系統的指導の充実を図るため導入したデータベースカルテをもとに、小・中学校の教職員全体で児童生徒の情報を共有し、個に応じた指導を進めていく。

　来年度からの小学校における新学習指導要領実施に向け、外国語活動の授業時数を確保し、新たな外国語科・外国語活動へスムーズな移行ができるよう推進していく。

　また、本年度も定数加配措置による教員１人が小学校に措置されており、これらを生かした指導方法の工夫改善に努めていく。

▼道徳教育

　自他の違いを認め、共に支え学び合う児童生徒、生命の尊さや思いやり・感謝の心をもち、礼儀正しく行動できる児童生徒の育成を目指し、学校の教育活動全体を通じての道徳教育を一層充実していく。

　また、道徳教育推進教師を中心に、全教職員で道徳教育の指導計画や指導方法を工夫改善しながら、義務教育９年間を見通した考え、議論する道徳科の充実を図るとともに、授業参観日等を活用しながら、保護者や地域に公開していく。

▼生徒指導

　９年間を見通したピア・サポートプログラムの活用を図り、児童生徒の好ましい人間関係を育む取組を教育課程に位置付け実践していく。また、小・中学校在籍時の心や体の経年変化を教職員全体で情報を共有し、データベースカルテを活用してきめ細かな指導に努めていく。

▼特別支援教育

　特別支援教育の充実に向けた校内体制の整備に取り組み、児童生徒一人ひとりの教育的ニーズと保護者の思いを把握し、教職員が共通理解を図りながら特別支援教育を推進していく。

　また、特別支援コーディネーターを中心に情報の共有と適切な指導や支援に努めるとともに、関係機関との連携強化を図り、一貫した支援体制の充実に努めていく。

▼教育環境

　本年度はカナダのトロント市へ児童を派遣し、国語教室の児童生徒たちと交流を深める。

　また、２９人乗りのスクールバスを交換購入することとしており、引き続き安心安全を確保し、円滑な運行に努めていく。

(市町村 2019-07-09付)