道教委・道教育大が連携協定　教員志望者確保し質向上　高校生対象講座など推進

（道・道教委 2019-07-29付）

協定書を掲げる佐藤教育長（左）と蛇穴学長

　道教委と道教育大学は２５日、道庁別館で連携に関する包括的な協定を新たに締結した。佐藤嘉大教育長と蛇穴治夫学長が「学校教育の振興および教員養成」など９点の連携事項からなる協定書に署名。今後、高校生を対象とした講座やインターンシップの実施など、教員志望者の確保に向けた取組などを進める。佐藤教育長は、教員の確保や質の向上に向け、一層の連携・協力を進める考えを表明。蛇穴学長は「教員の養成・研修に、これまで以上に努力を重ねたい」と語った。

　道教委と道教育大はこれまで、教育課程の協働研究や人事交流など、個別分野に関する協定を結んできた。昨年８月には当面の連携・協力業務に関する平成３０年度行動計画に合意。教職大学院の改善・充実、研修・共同研究・シンポジウムの実施など、次年度以降に合意形成を目指す内容を確認した。

　これまでの取組を、将来にわたり充実・強化し、本道の教育の振興、同大における教育・研究の充実・発展に寄与するため、両者が包括的な連携に関する協定を締結することとした。

　連携事項は、①学校教育の振興および教員養成②大学における教員養成③教職大学院に関すること④教職の魅力向上⑤へき地・小規模校教育⑥社会教育・地域教育・芸術文化・スポーツの発展⑦国際交流・国際理解教育⑧人事交流⑨その他両者で合意された事項―の９点。

　①では、教育実習参加に必要な学生の能力を判断するＣＢＴ（Ｃｏｍｐｕｔｅｒ　Ｂａｓｅｄ　Ｔｅｓｔｉｎｇ）、④では道立高校で高校生対象の講座を開き、教員の仕事を体験するインターンシップなど教員志望者の確保などに取り組むこととしている。

　この日、蛇穴学長ら一行が道庁別館を訪問。佐藤教育長と蛇穴学長が協定書に署名した。

　佐藤教育長は、教員の確保や質の向上は大きな課題であるとし「今回の協定締結によって相互に一層連携・協力し、北海道の教育の推進に寄与できれば」と期待した。

　蛇穴学長は「北海道の子どもたちがより良い人生を全うできるよう、成長に責任を負う教員の養成と研修に、これまで以上に努力を重ねたい」と強調。志望者の増加のため、道教委と取組を進める考えを示した。

(道・道教委 2019-07-29付)