道教委・高校OPENプロジェクト委 ドローン 初フライト成功 指定校の帯広工業高を視察(道・道教委 2019-07-31付)
緊張した面持ちで初フライトに挑む生徒
【帯広発】道教委の高校OPENプロジェクト運営指導委員会は23日、研究指定校の帯広工業高校(稲津誠校長)を視察した。伊藤美菜子委員や道教委高校教育課の諸橋宏明主幹、十勝教育局高校教育指導班の向山貴志指導主事の3人が訪問。生徒によるドローンのフライトを見学したほか、取組内容の発表を聞き、活動に取り組む生徒の姿勢について理解を深めた。
プロジェクトは、北海道ふるさと創生推進事業の一環。本道の基幹産業の振興や地域を支える人材を育成するため、生徒が地元自治体や企業などと協働し、地域課題の解決を目指すもの。
帯広工業高では「専門教科で学んだ知識を活かして、スマート農業の実現・普及に向けての研究」をテーマに設定。地元十勝の郷土愛を深め、地域の実情に即した最先端技術におけるスマート農業やそれにかかわるシステムを調査。普段学習している電力技術、電気機器、電気基礎、情報技術基礎がどのように関係しているかを知り、データの実用性を検証し、他分野の学習や法令などの知識を得ることを目的に研究を展開している。
スマート農業の中でもドローン技術の活用を探究課題に設定。本年度はセンサ・通信・制御にかかわる既習事項を生かし、牧草地でドローンによる空撮を行い、画像を結合して3Dデータを生成することが目標。
この日、参観者3人が同校を訪問。校内での開会式のあと、グラウンドで生徒6人のチームがドローンフライトのデモンストレーションを実施した。
ドローンの操作方法は、タブレットを使ってプログラミングし、通信を通じてドローンに指示を与え飛行経路を設定。一定の高さから地表を画像と動画で撮影した。
これまで生徒たちは小型のトイドローン3台を使ってプログラミングや制御について試行錯誤を重ねてきたが、大型ドローンのフライトは今回が初めて。
実演では、タブレットからの指示を受けたドローンが地上20㍍まで飛行し、初フライトは成功した。参観者から歓声が上がり、緊張した面持ちをしていた生徒たちはほっとした表情を見せていた。
引き続き、生徒が取組内容を発表。
本年度は今後、管内のドローン先進技術を視察、牧草地での空撮の実証、3Dデータの生成と検証を行うことを伝えた。
生徒たちは、「ドローンを飛行させるための試行錯誤がとても勉強になった」「初フライトが成功して達成感を感じる」などと感想を話した。
このあと、参観者と生徒が交流。伊藤委員はフリーアナウンサーという立場から他人に取組内容を伝えることの重要性を指摘。「他校生や周りの大人たちに自分たちのドローン制御の話をしてみてほしい。得られる知見や意見などは人生の糧になるはず」と激励した。
(道・道教委 2019-07-31付)
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