平成２９年の道立校いじめ重大事態　再調査は行わない方針　道　調査委員会審議を受け

（道・道教委 2019-08-30付）

　道は２８日、平成２９年に道立学校で起きた「いじめによる重大事態」の再調査を行わない方針を明らかにした。道いじめ調査委員会が審議の結果、「再調査の必要性なし」と回答したことを受け、決定したもの。道教委は同日付で各教育局長・道立学校長・市町村教委教育長などに通知「いじめによる重大事態にかかる再調査について」を発出し、いじめの未然防止に向けた取組の一層の徹底を求めた。

　平成２９年、道立学校において生徒とその保護者は、生徒が所属する部活動内で複数の部員からいじめを受けたことによってうつ状態となり、登校できない状態であることを学校に申し立てた。

　道教委は、附属機関である道いじめ問題審議会において調査を開始。昨年４月１１日に調査報告書をまとめ、知事に提出した。

　報告書では、いじめと申し立てられた４項目の行為のうち、３項目を「いじめに該当する」とし、再発防止のため「いじめを起こさない平素からの対応の徹底」など６項目に関して提言した。

　同日、知事は、附属機関である調査委員会に対し「再調査の必要性の有無」について意見を照会。調査委員会は学校訪問や保護者面談などを含め、計１４回審議した。

　調査委員会は、事実解明がされていること、具体的ないじめ防止の取組が着手されていることなどを理由として、再調査を行う必要性がない旨を知事に回答し、道は２８日に再調査を行わない方針を公表した。

　道教委は同日付で各教育局長・道立学校長・市町村教委教育長に対し、通知「いじめによる重大事態にかかる再調査について」を発出し、いじめの未然防止、早期発見・早期対応に向けた取組の一層の充実を要請。札幌市教委に対しても同様に通知し、道内各学校での周知を求めた。

(道・道教委 2019-08-30付)