【解説】教育情報化の手引　今月公表へ

（解説 2019-09-03付）

　文部科学省は、新学習指導要領を踏まえた『教育の情報化に関する手引』の９月下旬の公表に向けた準備を進めている。教育委員会や学校などが教育の情報化を推進する際の参考資料として活用できるものを想定。教科等の指導におけるＩＣＴの活用、教員のＩＣＴ活用指導力、学校におけるＩＣＴ環境整備などについて解説する。

　新学習指導要領では、情報活用能力が言語能力、問題解決能力などと同様に「学習の基盤となる資質・能力」と位置付けられた。前年度、文科省は教育のＩＣＴ化に向けた環境整備５ヵ年計画を策定。ことし６月には学校教育の情報化の推進に関する法律が公布・施行され、都道府県、地方公共団体には教育情報化の基本的な方針や期間等を定める学校教育情報化推進計画の策定を義務付けた。

　文科省は、新学習指導要領を踏まえた教育の情報化が円滑・確実に実施されるよう、中央教育審議会「教育の情報化に関する手引」作成検討委員会をことし２月に設置。具体的に取り組む際の参考となる『教育の情報化に関する手引』の策定に向けて検討している。

　８月に開かれた第３回検討会では、手引取りまとめの方向性を確認。教育委員会や学校などが教育の情報化を推進する際、一覧性のある参考資料として活用することを想定するものとし、既存の報告書や手引などをもとに、分かりやすく具体的な取組の参考となるよう整理することとした。

　構成案では、教科等の指導におけるＩＣＴ活用のメリットや学習場面の整理と留意点、教員に求められるＩＣＴ活用指導力などの項目を設定。

　学校におけるＩＣＴ環境整備では、校務の情報化の推進、教育情報セキュリティ、外部人材の活用などについて盛り込むこととしている。

(解説 2019-09-03付)